2016年12月29日木曜日

芋けんぴの危険性と漫画


「いもけんぴ」「危険」というキーワードでgoogle検索すると、ここのブログが上位に表示されるということを、さきほど知りました。

そして、どうやらそのキーワードで、ここを読みにこられる方が、ぽつぽついらっしゃるようで・・・。


だいぶ前に、こんな記事を投稿してたんですよね。



芋けんぴは危険だった…
https://medanadakki.blogspot.jp/2016/06/blog-post_19.html




私、芋けんぴが大好きで、よく買って食べるんですけど、かなりの高カロリースイーツだったことを知って、ヤバいと思った・・・という話です。


けれども、芋けんぴの危険性をさぐっておられる方々は、もう少し別の危険性を想定しておられるようです。



気をつけて!!身近なお菓子が凶器になる瞬間
 NAVER まとめ

◆芋けんぴが刺さる


https://matome.naver.jp/odai/2134867569427335501




・・・たしかに、刺さるだろうとは思います。
かなりの硬度ですし、とんがってますから。


刺さったこと、まだないですけど。(´・ω・`)


芋けんぴが刺さるというので、思い出した漫画があります。
凶器として芋けんぴを活用するヒロインが出てくる作品なのです。


日本橋 ヨヲコ 「G戦場ヘヴンズドア」  小学館

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この作品は、まだKindle化されていないようです。
残念。

いま手元にないので、読み返して確認できないのですが、凶器としての芋けんぴ、束にして握って、がーーっと行く感じで、かなり、迫力でした。


お話は、息苦しくなるほど本気度の高い、高校生たちの生き方を描いたものでした。

かなえたい夢への憎悪。
みつからない自分の本当の願い。

読み返してみたいです。

電子化されるといいな。
Kindle unlimitedで、公開されないかな・・・。













(読書日記・マンガ)

2016年12月28日水曜日

【漫画読んだ感想日記】ウノハナ「銀座ネオンパラダイス」【Kindle unlimited】


ウノハナ (著) 「銀座ネオンパラダイス 」
(KARENコミックス)
                                     
Kindle unlimited

 銀座ネオンパラダイス   

















Amazon                                  




Kindle unlimitedのリストに出ていたので、DLして読んでみたら、ボーイズラブ作品でした。(←いいわけがましい説明)。


あ、本作のジャンルに気づかずに読んだのは事実ですが、とくにこのジャンルに偏見はありません。というか、普通に読みます。いや、冊数的には普通以上に読んでいます、たぶん。


「銀座ネオンパラダイス 」は、昭和二十三年の銀座を舞台にした、恋愛漫画です。

主人公の葵は、生真面目で勤勉な性格。
破天荒な性格の鷹彦は、女性の影が途切れない放蕩生活を続けながらも、なぜか葵から離れません。

やがて、鷹彦は召集されて激戦地へ。

戦争から帰ってこない鷹彦を待ちながら、進駐軍の通訳の仕事をしていましたが、戦死の連絡すらないまま、月日が過ぎていきます。

ところが終戦後三年もたってから、女連れの鷹彦が、葵の前にひょっこり現れます。鷹彦には、すぐに東京には戻れなかった理由があったのですが、それを説明しないので、再会の場は修羅場となり、葵は鷹彦をタコ殴りに。


・・・このあとは、お互いの関係と居場所が出来ていくまでの、甘酸っぱい展開が続きます。短いお話なので、わりとあっさりハッピーエンドに至ります。読後感は爽やか。エロシーンがなければ、もっと爽やかだったことでしょう(あまりそういう場面の必要性を感じない読者です)。


読みながら、なんとなく思い出したのは、漫画「昭和元禄 落語心中」の、八雲(菊比古)と、亡き助六の若かりし頃の関係性です。

性格もちょっと似ています。生真面目で目上に愛される菊比古と、破天荒で目上に憎まれる助六。

















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こちらはボーイズラブ作品ではありませんし、八雲と助六の間にあるものは恋愛感情ではありませんが、(いや、ものすごく深層まで掘り進んだら、どうだか分かりませんけども)、相手に対する濃密な思いがお互いの中にあったことは間違いないと思います。


ネット上には、ほとんど恋愛関係と見立てた腐向け二次創作やレビューなどがたくさんある様子。やはりそういう受け止め方をした読者も多いのでしょうね。

登場人物たちの抱える闇が複雑で底なしだった「落語心中」と比べてしまうと、「銀座ネオンパラダイス」での、恋愛関係のシンプルさと、あっさり迎えるハッピーエンドは、ちょっと物足りなく思えてしまいますが、あのジャンルの作品は、約束されたハッピーエンドを素直に享受するするために読まれ、書かれているものだと思うので、これはこれでいいのだとも思います。うん。いいのです。


(バッドエンドのBLが売れた話というのを、聞いたことがない気がします。読みたくもないですけど…)
















 






(読書日記・マンガ)

2016年12月24日土曜日

【漫画読んだ感想日記】 椎名軽穂 「君に届け」(2)



 椎名軽穂 「君に届け」(2)   Amazon Kindle版



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二巻目は、一巻目以上に、イライラきゅんきゅんさせられました。



風早と親しくなり、矢野や吉田という、頼りがいのある同性の友人もできつつあって、幸せの絶頂のような気分でいた爽子ですが、ここで最初の試練に襲われます。


RGPなら、エリアの中ボス登場、というところでしょうか。


風早と仲良くする爽子を見て、嫉妬に駆られた女子たちが、陰湿な攻撃を仕掛けてきます。


高校生活って、サバイバルですね。(´・ω・`)


リアルにいろいろ思い出すと、漫画ほどではなくても、似たようなことはありました。





自分を安全地帯に置いたまま、ありもしない噂を流して、何の落ち度もない相手を貶める。



その噂で、相手が深く傷つくかもしれないということには一切目をつむって、考えもしない。



こういうふうに書くと、ほとんどサイコパスみたいですけど、ごく「普通」の生徒がやるんですよね、こういうことを。


普通って、何なんでしょうね。(´・ω・`)



「君に届け」で、嫉妬にかられた女子たちが爽子にした行為は、客観的に見て、犯罪の領域に入るものでした。(名誉毀損罪とか、侮辱罪とか、脅迫罪とか暴行罪とか)




漫画のなかの話とはいえ、ごく普通の女子高生に見える彼女たちの、他人の痛みに対する共感力の極端な低さに、空恐ろしいものを感じます。


他人の痛みへの共感ができない。
他人を都合良く操ることのできる。
罪悪感を持たない。

これらは、サイコパスと呼ばれる社会病質者の特徴だそうです。

強い嫉妬からくる憎悪が、普通の女子高生をも、サイコパスのようにしてしまうのでしょうか。


リアルでも、ない話ではない気がして、怖いです。





「君に届け」のお話のなかでは、爽子を支えようとする、吉田や矢野、風早の存在があって、嫉妬の女子達を撃退することができていました。


集団のなかでは、他人に対する否定的な感情と、支え合って肯定していく感情とがあって、それぞれ拮抗してバランスをとっていくものかもしれません。


恋愛もふくめて、人とつながっていく方法を学ぶことは、ほんとに大事だなと感じさせてくれる作品だなと思います。























(読書日記・マンガ)

2016年12月22日木曜日

【漫画読んだ感想日記】 椎名軽穂 「君に届け」(1)



椎名軽穂 「君に届け」(1)  Amazon Kindle版





だいぶ前から、書店で平積みになっているので気になっていました。

Kindle版の無料試し読みを利用して、読んでみて・・・・・ハマりました。


胸がキュンキュンいいます。


そして、ヒロインの黒沼爽子の置かれている状況の残酷さに、イラッとします。


ただ表情が暗いから、ストレートのロングヘアだから、人付き合いが苦手だから、みんなと言動がズレているから……

それだけのことで、クラスの全員からソフトに無視されたり、露骨に避けられたり、無責任なイジリの対象になったり。

人気者の風早君に親切にされたりしているのを見た子たちから、誹謗中傷されたりもします。


そんなことをされても、他人の悪意ではなく、悪意の裏側にある痛みや悲しみに気づいて、理解しようとします。どんなにさみしくても、つらい気持ちになっても、人を恨むということをしない人です。



そして、いつか友だちができる日を夢見て、孤独な自分を変える努力を、黙々と続けています。


とんでもない強さです。


彼女でなければ、不登校か、いまどきでしたら、最悪自殺してもおかしくなかったかもしれません。


学校での孤立ということで、新海誠作、小説「言の葉の庭」の雪野を思い出しました。


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(映画のほう、早く見たいけど、なかなか見れずにいますorz)


雪野は教師でしたが、悪意のある生徒による度の過ぎた嫌がらせや、同僚の教師などの無理解から、心身の健康を壊されてしまい、出勤できなくなりました。


物語では、「いじめ」られる側が主人公になることが多いのに、現実では、その立場はマイノリティです。マイノリティなのに、読者や視聴者は、「いじめ」られる側に深く共感して、「いじめ」る側を憎みます。


不思議ですよね。

現実には、「いじめ」られている人に共感して、「いじめ」る側と戦おうとする人なんて、滅多にいないのに。



なにはともあれ、最強の孤立者である黒沼爽子は、彼女の真価をいち早く見いだすことのできる風早君と出会います。


彼ら二人だけでなく、出てくる人々の誰もが、自分の気持ちを相手に「届け」ようとして、なかなか叶わない物語の始まりです。












(読書日記・マンガ)






2016年12月18日日曜日

【漫画読んだ日記】大海とむ 「魔女の媚薬」(1)


少女漫画…ではないですよね。

成人向けの内容だと思います。




大海とむ 「魔女の媚薬(1) 」(フラワーコミックスα) 


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主人公の望月香子は、白魔女を祖母に、黒魔女にして魔女王を母親に持つという、魔法の世界的には超サラブレッドな出自の女性ですが、そのような生まれであることを、本人は全く知らされていませんでした。


母親は失踪、祖母に育てられて成人しましたが、その祖母を亡くしてからは、一人でハープのお店を経営しています。



背が高くて、色気のない純真素朴な、よく言えば森ガールなタイプだったのに、とある事情から、無尽蔵にセクシャルな気配を垂れ流す、とんでもなく妖艶な存在になってしまいます。


家にやたらとトカゲや虫が集まってきたり、配達のおにーちゃんたちが、無我夢中にナンパしてきたり。


とまどっているところに、「母の遣い」だといって、異様に顔立ちのよい、黒ずくめの男性がやってくるのですが・・・・・・。


「あなたの母上は私の上司であり、全世界に会員を持つ"黒き魔女協会"の長。比類なき力ゆえに、魔女王とも称される、偉大な黒魔女です」



会ったこともない母親について、いきなりこんな、胡散臭いことを言われた香子さんの反応は、





ですよねえ。( ̄。 ̄;)


ところが、香子さんの持つ黒魔女の力が、制御不能のまま垂れ流されてしまうため、周囲のあらゆる生き物を魅了しはじめ、まともに生活することすらできなくなる始末。


その惨状を、黒づくめの男性、黒木魔女協会という怪しい組織の「騎士」を名乗る、日比木要がコントロールし、香子さんを保護することになるのですが、香子さんの魅惑(チャーム)の力が強大すぎて、お互いに振り回されまくることに。


一巻目は、そんな感じで終わりますが、この後お話が進むにつれて、魔女協会の規模の大きさとか、まるで中世暗黒時代みたいな組織の性格とか、聞いてびっくり、香子さんの母親である魔女王のトンデモな真の目的とかが、どんどん明らかになっていって、そして、すとーーーーんとラストを迎えます。




母と娘がライバル関係という、ちょっとエレクトラコンプレックス的な緊張した構図でお話が進んでいくので、途中、読んでいて、結構ストレスがあります。


最愛の彼氏が現時点で母親のモノというのは、ラブストーリーに採用されるものとしては、あまり気持ちのいい関係性ではありません。ややこしいですし、簡単な勝ち負けの問題にもなりません。


母親の存在を乗り越えて、彼にとっての一番の存在になったとして、その立場は、どういったものであるのか。

所詮、母親の代わりでしかないのかどうか。

娘視点で考えると、かなり気持ち悪く、悩ましいところではあります。



似たような設定の漫画があることを、思い出しました。


佐藤史生 「緑柱庭園」 (Amazonで見る)



(画像引用元 https://www.amazon.co.jp/)


1988年に発売された作品集、「 羅陵王 」に収録されていた、短編です。

現在は絶版のようです。

佐藤史生氏の作品が大好きでしたので、当然私も持っていましたが、東日本大震災のあと、おそらく処分してしまったはず・・・・(´;ω;`)。




Kindle版では、「この貧しき地上に」に収録されているそうです。


 Amazonで見る



欲しいな・・・・。
買おうかな、Kindle版。
暗記するほど読んだ作品ばかりですけど、手元にないというのは、ほんとうにさみしいものです。(涙)


それはともかく。(´・ω・`)


「緑柱庭園」は、女王に寵愛される臣下の青年が、王女と恋仲になるのですが、「魔女の媚薬」とは違って、こちらは救いのない悲劇で終わります。

青年は王女を愛しますが、女王への思いはそれと別格で、唯一無二の存在でありたいと願っているからです。けれども女王にとって、青年は寵愛する青年たちの一人にすぎず、そのことに絶望した青年は、女王を殺害し、王女をも発狂させ、幽閉します。その後、青年は王位を簒奪して自らが王となり、正気を失った王女を愛でつつも、孤独に老いていきます。

この物語では、王女は、母親(ライバル)である女王の代わりにはなれず、愛する青年の唯一の恋人ともなれず、青年にとって、深い罪悪感と孤独の象徴であり、心を破壊された上で無邪気な存在として生かされ、かすかな癒やしをもたらすだけのペット的な存在にしか、なり得ませんでした。


つまり、王女の全敗です。(´・ω・`)



それとは対照的に、「魔女の媚薬」では、主人公の香子が、母親である魔女王とは比べものにならないほど強大な存在であることが、のちに分かります。

なので、「緑柱庭園」とはまるで違った終わり方となるのですが・・・。


うーん、ちょっとすっきりしなかったかも。


再読して、考えてみます。
















2016年12月4日日曜日

目玉焼き丼の模索・・・



いちおう、「目玉ブログ」という名前のブログなので、目玉についての記事も、増やしていきたいなと思う、今日このごろ。



いま気になっているのは、「目玉焼き丼」。

子どもたちでも簡単につくれて、栄養があって、おいしくてうれしいレシピとして、いいんじゃないかなと思って、いろいろ調べています。


料理本やネットを調べてみて、作ってみたいなと思ったレシピを、メモしてみます。


書いておかないと、どんどん忘れてしまうから。(^_^;



まずは、こちら。


中華風目玉焼き丼
https://matome.naver.jp/odai/2136178454900983701/2136179051902616803


・多めのごま油で、目玉焼きを焼く。

・盛り付けたごはんに、青ネギを散らす。

・目玉焼きと、ごま油をごはんにのせて、食べるラー油を添える。

・醤油をかける。





ステキです。ヾ(〃^∇^)ノ




ベーコンエッグ系目玉焼き丼
http://www.lettuceclub.net/recipe/dish/10310/


・ベーコンエッグを、焼く。

・ごはんにのせて、塩こしょうをふり、醤油をかける。


・カイワレとかクレソンとか、のっける(←私の好み)



これも、おいしそう。ヾ(〃^∇^)ノ

お醤油味なので、アボガドとかのせても、よさそう。




そして、三つ目は、ニコニコ動画でとても愛されている、パンツマンさんのレシピ。



パンツマンの目玉焼き丼

http://www.nicovideo.jp/watch/sm13810595



・ハムエッグを焼く。

・ごはんに、たっぷりの千切りキャベツをのせる。

・その上にハムエッグをのせる。

・ソースとケチャップで、味付け。




子どもたちと一緒に、順番に、作ってみようと思います。(^^)






2016年12月2日金曜日

10年日記をDLしたけど、果たして10年続くのか

愛用のiPhoneで日々の記録をつけられるようなアプリがほしくて、探してみたら、10年日記というのを見つけました。



さっそく、今日の記録を書き込んでみたら、とってもラクチン。しかも見やすくて便利。

とりあえず、三日坊主をクリアすることを目標にして、愛用することに決定。


でも、10年後まで、このiPhone使ってるのかな。(´・ω・`)

いちおう、iPadとかと同期できるようだけど、自分用のiPad、持ってないし。


調べてみたら、googleドライブでバックアップをとれると書いてあるのだけど、アプリの設定で同期しようとしても、googleのアカウントを立ち上げて同期するためのボタンが動かない。


うーん。


しばらく様子みておこう。





2016年11月30日水曜日

ジャミロクワイ


たまたま聞いた、この曲、すごい気に入っています。




Jamiroquai - Virtual Insanity (Official Video)






若い頃(1980年代)によく聞いていた曲たちに、どこか似ている気がするのですが、1992年のデビューなのだとか。


歌詞をざーっと眺めてみると、なんだかSFの世界のようです。

和訳探してみましたら、なんと和訳で歌っておられる方を発見。すごいな・・・。


Virtual Insanity(Jamiroquai)in Japanese~和訳で歌ってみた~







聞いていると、古いのか新しいのか、よく分からなくなってきます。


心に響くものが多いので、しばらくハマりそうです。









2016年11月22日火曜日

【漫画読んだ日記】おとなりボイスチャット(第一巻) Kindle unlimited


Amazonのkindle unlimitedで見つけて、読んでみました。


おとなりボイスチャット (第一巻)
こじまなおなり (著)

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表紙の青年は、大学入学直後からの長期入院のせいで、キャンパスで「ぼっち」状態の、田力治(たぢからおさむ)。

どのグループにも入れず、学食でも、カウンター席に一人で座って、壁に貼り付けられた鏡の中の自分と向き合って食べる日々。



想像するだけで、さみしいです。(´・ω・`)




それにしても、カウンター席の面した壁が鏡張りの飲食店なんて、あるんだろうかと思ったら、どうやら存在するようです。検索したら、いくつか写真が見つかりました。



自分の顔や、しぐさを見ながら、ご飯食べるなんて、鬱陶しいと思うんですけど・・・。


まして、「ぼっち」を気にしている人にとっては、拷問のような席でしょうね。


仲間と和気藹々の学生達の食事風景を背景に、孤食する自分の姿を常に視界に入れながら、食事するわけですから。



(´・ω・`)



孤独な田力治の心の支えが、アパートの隣室に澄んでいる、引きこもりの「大神(おおかみ)さん」との、壁越しの会話です。


お話の冒頭から、二人の間では、すでに気持ちの上での依存関係が相当に進行していることが察せられるのですが、やりとりは常に壁越し、窓越しです。



ところで、この二人の名前から、連想される関係があります。



田力治   →  タヂカラオサム   → 日本の神話のタヂカラヲ→天岩戸をこじあけた


大神    → 天照大神(アマテラスオオミカミ) → 天岩戸にひきこもっていた神




ということは・・・・


ひきこもりの大神さん、最終的には、ひきこもり生活から、ひきずりだされるということなんでしょうか。


この漫画、三巻目まで出ているようです。


一巻目では、大神さんは、「手」しか見せてくれません。


しかも、田力治が「ぼっち」になった長期入院の女子大生が、急接近してきて、大神さんに心を寄せている田力治をけん制しはじめています。



一角だけ、壁の向こうにあって姿が見えない三角関係。


先が、すごーく気になります。







2016年11月20日日曜日

【本買った日記】食欲よりも安らぎ優先で買う料理本(でも美味しかった)



大地震で書架が崩落してがナイアガラの滝になったのを見て、命の危険を感じて以来、紙の本はほとんど買わないようにしているのですが、どうしても「手に取りたい」と思う本は、やっぱりあります。


とくにお料理の本。


これ、買ってしまいました。


一日がしあわせになる朝ごはん
小田 真規子 , 大野 正人 著


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料理レシピ本大賞 in Japan 2016 で、準大賞受賞と、帯に書いてあります。

そんな賞が、あったんですね。








よく行くスーパーの書店に、受賞した本がずらりと並んでいました。

そのなかで、とくに目についたのが、「一日がしあわせになる朝ごはん」でした。


たぶん、目に飛び込んできたタイトルに心引かれたのだと思います。


いいですよね、あさからしあわせになるごはん。  (人´∀`).☆.。.:*・゚



料理本は、買ってきて眺めるだけでも、わりとしあわせになってしまいます。


これつくりたいなー、あれもつくりたいなーって、考えているときが、いちばん楽しいです。


でも、たいてい材料が何か足りませんから、次に買い物にいったときに用意しよう・・・なんて考えて、買い物にいくと買い忘れて、しかたないから次にしようとか考えて、そしてまた次も買い忘れて・・・・


永遠に「食べるしあわせ」にたどり着かないままということも、よくあります。(´・ω・`)


でも、この本のトーストなら、思い立ってすぐに、つくれました。


材料、常備品ばっかりヾ(〃^∇^)ノ。






このページの、

納豆 + ねぎ + チーズ トースト


マジ最高です! ヾ(〃^∇^)ノ


スライスチーズが足りなくなって、マヨネーズでごまかしたりしましたけど、うちの長女のあねぞうさんは、そっちのほうがおいしいと言ってくれました。




いやー、しあわせでした。


もっといろいろ、作ってみようと思います。








2016年11月19日土曜日

ハンドクリームを自作してみようかと思う今日この頃




普段、美容関係、とくにコスメ類とは無縁の生活を送っています。


常時すっぴん。

香水? 使いません。知りません。

ネイル? 切っただけ。

洗顔なんて、超適当。


化粧水?  あー、一応。乾いてるなーという日だけ、思い出したように。



はい、ダメ主婦です。orz


化粧品は、ヤクルト一択。

ヤクルトの化粧品って、まわりに使っているという人があまりいないんですけど、なかなかよいです。ほんとに。

私は販売員の方から購入していますが、いま見たら、Amazonでも、一部の商品が入手可能なようです。






これは、パラビオシリーズ(の1週間お試し版)。


よくオススメされるのですが、お高すぎて自分にはもったいないとしか思えないので、買ったことありません( ̄。 ̄;)。


メイクの学習会などのお誘いで(一回五百円くらい)、何度か使わせてもらったことがありましたが、すごくよかったです。お高い化粧品って、すごいんだなあって、つくづく思いました。


でも、私が使っているのは、こっち。


ヤクルトの、うるおうシリーズ一式です。Amazonでは、とりあつかいなし。とほほ。




(画像引用元 http://www.yakult.co.jp/news/article.php?num=519)



パラビオシリーズと比べてしまうと、さみしくなりますけども、肌に負担を感じないので、気に入っています。


そして、あんまり使わないから、ものすごーく、長持ちします。


結果、化粧品にかかる費用が、とってもお安く済んでいます。



……てなわで、あまりにも、自分をかまわないので、よく販売員の方に、叱られています。(´;ω;`)



そんなダメ主婦が、ライティングの在宅ワークをはじめて、美容関係、コスメ関係の記事依頼をよくいただくようになりました。


お仕事で書くのですから、「知らない。詳しくない」は、通用しません。

毎度必死に調べまわって、記事を完成させています。


全身脱毛の記事依頼をたくさんいただいたときは、ほんとに大変でした。

たくさんたくさん、調べました。



だって、脱毛なんて、したことないんだもの・・・orz。



はい、ダメ女です。orz



最近は、美容クリーム関係の調べ物をすることが増えています。


この世界も、ほんとに奥が深いですね。


無限にひろがる闇のジャングルのようです(喩えがおかしい)。




↓コスメ界のイメージ画像





そんな闇雲な調べ物のなかで、よく目につくのが、シアという材料です。



シア。

シアバター。

美味しそうですが、食べるのではなく、美容クリームの基材となるものです。


西アフリカで、古来よりシアの実から取れる油分が、肌の保護や怪我の治療などに使われていたのだそうですが、化粧品メーカーなどが、美容クリームの材料に使うようになり、世界的に効果が知られるようになったそうです。


有名なのは、ロクシタンのシアハンドクリームですね。

なにしろコスメ音痴の私ですら知っていて、Amazonでお買い得セットを買って、ちまちま、ちょびちょびと惜しみながら使っているくらいですから、知名度が高いのは間違いありません。




ちまちま使っているセットというのは、これです。



ロクシタン(L'OCCITANE) ハッピーハーヴェスト コレクション 



10ml入りのチューブ六本入りです。すぐなくなっちゃうかと思ったんですけど、ほんの少しでよく伸びるので、たぶん春までもちます。


効果も、なかなかのもの。

頻繁に洗い物する生活なのに、手の肌の調子だけ、妙にいいんです(ほかはズタボロ…)。


うちの末っ子の、ほげ子さん、爪が弱くて、痛みやすい人なんですけど、これをマメに塗ってたら、きれいになってしまいました。


それで、シアってすごいなあと実感したので、ボディクリームにも誘惑されつつあるんですけども……



ロクシタン、お高いです。(´・ω・`)


なんか、ものすごーくがんばったときか、よっぽどお仕事たくさんしたときのご褒美とかでないと、自分用に買う勇気は、ありません。


んで、シアの効果が高くて、もっとリーズナブルなお値段のクリームないかなあと、探してみたら・・・



未精製のシアバター、Amazonで売ってるのを見つけてしまいました。



シア バター・オーガニック(未精製) 100g
ロハススタイル美夢工房    Amazon






レビューを見ると、愛用されてる方々は、このまま肌に使っておられるようです。

効果も満足できるもののようで、興味津々。


100gで1680円というお値段も、心惹かれる大きな理由です。

子供たちと一緒にボディに使っても、かなり長持ちする予感・・・・。



使い方についての情報がもっとほしくて、検索していたら、シアバターを専門で取り扱っている、オンラインショップを発見。




アフリカ工房
http://www.africakobo.com/


こちらは、アフリカの女性たちの自立支援を目的として起業されたお店のようです。

生産者の方々との交流や、女性たちの暮らしを支援するフェアトレードについて、興味深い記事がいっぱいで、ますますシアバターに心引かれてしまいました。



精製していないシアで、クリーム作ってみたいなあ……



勉強して、年内に、やってみようと思います。















2016年11月18日金曜日

【漫画再読日記】 信長協奏曲の第一巻



石井あゆみ「信長協奏曲」の第一巻、ひさびさに読み返したら、サブローが若くてびっくり。



 Amazonで見る



中年を過ぎてもあまり容姿が変わらず、老いを感じさせない人ですが、年は取っていたんですね。









この、とくに深い考えのない発言なのに、不思議な凄みを見せて、周囲の人の心をつかんでしまうところが、序盤のサブロー信長の魅力でした。



最新刊の14巻では、そろそろ物語の終わりの気配が見えています。

でも、サブローの最後がどのような形になるのかは、まだ分からない感じです。

本能寺の変を節目として、もともと現代人の父親を持つ帰蝶と一緒に、現代に戻るのか。

それとも、時代の狭間に消えていってしまうのか。



先を読むのが待ち遠しいけれど、終わっちゃったらさみしいだろうなあ。



(読書日記・マンガ)





2016年11月17日木曜日

【漫画読んだ日記】 「トップシークレット」 


ハーレクインコミックスです。

大女優と顔のよく似た付き人が、雇い主の身代わりになったせいで、ストーカーに命を狙われるというお話。


中村 地里 (漫画), ルース・ジェン ・デイル (原作)

「トップシークレット」   Amazonで見る






看護師だったアリスが、仕事を辞めて、六回も離婚経験がある女優の付き人になった事情は、はっきりとは書かれていませんでしたが、祖母の医療費捻出のためだったのだろうと推測されます。


で、たまたま、雇い主の女優の物まねがうまかったせいで、影武者に任命され、女優の元夫たちと渡り合ったり、脅迫されたり、ボディガードともども襲われて、あやうく殺されかけたり、さんざんな目に。


命を狙ってきたのは、女優が執筆を予定していた自叙伝に、書かれたくないことのある人物だったのですが、女優は自叙伝の計画も取りやめて、七人目の結婚相手を公表。


周囲をひたすら振り回して、それでもなお愛される大女優が、とても不思議な生き物に見えるお話でした。

とてつもなく迷惑な人ですけれども、大きな才能があるからこその大女優なのでしょうし、この人の存在があったからこそ、付き人のアリスと雇われたボディガードの収入とロマンスも生じたわけで・・・・


こういう人って、そばで生きる人たちにサバイバル生活を強いる、豊穣で危険な大自然みたいな存在なんでしょうか。


(´・ω・`)




(__).。oO



パパラッチに追い回される大女優や歌手のプライベートがどんなものか、見当もつきませんけれども、さぞかしストレスフルな生活なんだろうなあと想像します。


常に人に「見られているかもしれない」状況は、そういう緊張感に耐性のある人でないと、とても長く続けられるものではないでしょう。


まして、ストーカーに命を狙われるような事態になったら・・・・


私なら、あっという間に慢性疲労症候群にでも、なりそうです。( ̄。 ̄;)


ハーレクインには、有名人と、そのボディガードの組み合わせがよく出てきますが、私が読んだものは、映画「ボディーガード」みたいに、ほとんどが命が危険な話でした。


映画、ちゃんと見る前に、ホイットニー・ヒューストンが亡くなってしまいました。
きれいな方だったのに。


死因に関連した記事を多少読みましたが、いろいろなストレスに、負けてしまったのかなと、なんとなく思いました。










(読書日記・マンガ)

2016年11月16日水曜日

【漫画読んだ日記】大統領選のおかげでアメリカのセレブにすっかり偏見を持ってしまった今日この頃




アメリカの大統領選の結果は、ほんとにびっくりでした。


まさか、断りなしに女性のパンツに手を突っ込めると公言するセクハラ大王が、大統領になっちゃうなんて。


アメリカの方々って、よほど寛容なんですかね。私なら、そんな人間、テレビで顔見るのも、イヤですけど。( ̄。 ̄;)



なんてこと考えながら、この漫画を再読。


桜屋響 (漫画), リー・ウイリアムズ (原作)

「摩天楼の恋人」  

 Amazonで見る




摩天楼、とか聞くと、トランプタワーしか連想できなくなってる今日この頃ですので、いきなり強引にナンパしてくる、摩天楼在住のセレブな経営コンサルタント、ドルー・ダールトンには、最初、反感しか持ちませんでした。


ヒロインのサブリーナも、社会的地位の高い、男権論者的な男性には強い嫌悪感を持つタイプ。ドルーの執拗なデートの誘いを、病原体のように嫌悪して、徹底的に追い払います。


そのまま撃退できてれば、世界は平和になって物語は終了でしたが、上司の命令で、ドルーに仕事を依頼しなくてはならなくなり、結局サブリーナは、交換条件として、ドルーからのデートの誘いを受けることに。



たまたまドルーがまともな人で、サブリーナに対する思いも真剣なものだったからよかったものの、そうでなければ、こんなのただのパワハラなセクハラです。


しかもお約束のように、ドルーには親密な肉食系セレブ女子の影が。








このひと、ドルー氏にきっぱり交際をお断りされた直後なんですけど、ものすごい自信ですね。認知能力に問題を抱えているのかもしれません。



それでもやっぱりハーレクインロマンスですので、すったもんだの挙げ句、お互いの愛と理解を確認して、二人は結婚することに。


大丈夫なんですかねえ。

ちょっと交際期間、短すぎる気が。


それに、上の女性とか、簡単に諦めそうに見えませんけど。。。





ついでに、いかにもドルー氏が住んでそうな、マンハッタンのトランプタワーの動画を見つけたので、貼り付けてみます。






すごいビルですねえ・・・・。





こちらは、ラスベガスのトランプタワーだそうです。








全部、金色。黄金。


キレイだけど・・・・・なんだかな。( ̄。 ̄;)



世界各地にある黄金のトイレに通じるセンスのような気がします。








・・・・話がそれました。( ̄。 ̄;)



なにはともあれ、読んで、くわーーっと腹を立てて、どこか釈然としない気持ちで読了したいときには、ピッタリのお話でした。










(読書日記・マンガ)

2016年11月15日火曜日

【漫画読んだ日記】 大阪ハムレット(1) (Kindle unlimited)


世の中にある、どうしようもなくて、ろくでもない話を漫画で読むと、たいてい後味がひどく悪くて、二度と読みたくないと思うのですが、森下裕美の「大阪ハムレット」は、そうではありませんでした。




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表題作の「大阪ハムレット」の、ハムレット的主人公の久保行雄は、見た目はガラの悪い不良風で、実際かなり粗暴なのですが、繊細な感受性で周囲の人を見つめ、思いを受け止めています。


夫が死んでも全く悲しまず、夫の兄、つまり行雄の叔父と同居し、ほとんど夫婦同然の関係を結んでいる母。

叔父は、家族であることを確認するかのように、あれこれとおそろいのものを行雄に買い与えますが、行雄は困惑し、どこか居心地の悪いものを感じ続けています。

そんなとき、学校の教師が、行雄のことを「ハムレットのようだ」と言っていたという話を聞きつけ、シェークスピア原作の小説「ハムレット」を図書館かり借り出して、読んでみるのですが……


行雄は激高して教師を詰問。












ハムレットに対する行雄の感想は、胸がすくほどストレートで、明確です。


行雄にも、複雑な家庭環境に置かれた苦悩や、自分は、ほんとうに死んだ父の息子なのだろうかという疑問、迷いはもちろんあります。


でも、自分のことよりも、大事な家族を思う気持ちが一回りも二回りも大きくて、その気持ちに揺るぎの生じることが、ないのです。











そうこうするうちに、行雄の母が、いきなり出産。


妊娠に気づいたのが出産の当日という、ものすごい展開ですが、行雄はしっかりと事態を受け止め、母、叔父、赤ん坊の四人で、ちゃんと家族になろうと心に決めます。



自分一人でぐじゃぐじゃに悩んで、結局誰のことも幸せにできなかった、オリジナルのハムレット。

ぐじゃぐじゃの状況を真っ直ぐに受け止めて、家族を思いやる、大阪のハムレット。


大阪のハムレットのほうが、男前だと思います。






森下裕美の漫画を読んだのは、この作品がはじめてでした。

すごくいいと思ったので、他のも読んでみようと思っています。














2016年11月14日月曜日

【漫画読んだ日記】 左ききのエレン 3 不夜城の兵隊 (Kindle unlimited)

kindleで続編が出るのを心待ちにしていました。

今回も、Kindle unlimitedでの配信。ありがたいことです。







かっぴー (著) 「左ききのエレン(3): 不夜城の兵隊」 Amazonで見る


光一が、美大に合格した直後に、画塾の先生に言われる言葉があります。



自分の人生がいつはじまるかなんて わからねえ

何かを得た時にはじまる人生もある

何かを捨てた時にはじまる人生もある

そればっかりは、お前ら本人にしか わからねえんだ




これ、何らかの分野のスペシャリスト、専門家を目指した人、目指そうとしたことのある人には、ものすごく「分かる」言葉ではないかと思います。


ここ読んですぐ、私は自分の情けない大学院時代の気持ちを、まざまざと思い出しました。(あいたたた…)。


何者かにならなければどうにもならないという、強迫観念じみた思い。
でも、その何者かが、ほんとうのところなんであるのか、ゴールなんてないことも、薄々分かってしまう怖さ。


結局私の人生は、そのときに目指した何者かとは、程遠い場所で「はじまり」ましたが…。



それにしても、不思議な絵だと、読むたびに思います。


なんかこう、読んでいるうちに、生身の人の顔が見えてくるというか、テレビのドラマとも違って、現実に存在している人たちの話を直接聞いているような、妙にリアルな感じがしてくるのです。


物語に入り込むのに、全く邪魔にならない絵でありながら、絵の印象もしっかりと残る…すごい不思議です。















2016年11月13日日曜日

【漫画読んだ日記】 コンプレックスが判断力をゆがめたせいで危うく離婚するとこだった話 

またハーレクインコミックです。


「あなたを愛せたら」 

藍 まりと (漫画), アン・メイザー (原作)     Amazonで見る







ヒロインのレイチェルは、骨董屋で働きながら、一人娘を育てています。



夫のベンはベストセラー作家ですが、別居していて、会うこともなくなっている状態。娘だけが月に一回、父親と面会しています。


別居の原因は、夫がベビーシッターの女性と全裸同衾しているのを目撃したこと。

                      ↓








レイチェルが二人目の子を流産したあと、夫婦仲がぎくしゃくしていたところに、この同衾目撃事件がトドメを刺した形で、夫婦仲は破綻。


レイチェルは、スキャンダルが絶えず、自宅で浮気するようなセレブな夫とは早く離婚して、もっと堅実で平凡な、サイモンという穏やかな男性と結婚しようと決意します。


ところが、夫のベンは不倫の事実を絶対に認めず、離婚にも応じません。

さらに不思議なことに、幼い娘も、レイチェルの母親も、骨董屋の人々も、みんな夫の肩を持ちます。



はたして、ベンは本当に不倫をしたのでしょうか。





(以下はネタバレ情報に相当するので、ちょっと行間を開けてみたりします)






(´・ω・`)













結論からいうと、同衾騒動はベビーシッターの策略で、不倫でもなんでもありませんでした。


どこぞの富豪の屋敷のメイドだったのですが、そこのボンボンに手を出されて妊娠したため、都合のいい寄生先として、売れっ子作家のベンを選び、妻のレイチェルを追い出して自分が居座ろうとしたわけです。


同衾事件は、ベンにとっては、もらい事故みたいなもので、全くの濡れ衣だったのでした。


そういう経緯は、実のところ、レイチェルがちょっと本気を出して調べれば、簡単にわかる話だったのですが、レイチェルにとって、裸ベビーシッターの存在は、名前を聞いただけで嘔吐するほどのトラウマになってしまっていたのと、出世したベンの妻であるということ自体が、劣等感とストレスの元になってしまっていたため、現実を直視する勇気が持てなかったのでした。



レイチェルは、もともと自分に自信の持てないところのある女性だったのかもしれません。


作中では詳しく書かれていませんが、結婚したばかりのころは、ベンはまだ売れっ子ではなく、二人のための立派な新居も、かなり無理をして購入したような回想シーンがあったりします。

そんな駆け出しの作家としてのベンを励まし、支えている間は、レイチェルは、妻として自信をもって暮らしていくことができたのでしょう。


けれどもベンの才能が世の中に認められ、多くの女性たちの注意を引く存在になっていくにつれ、レイチェルは自分の立場に不安を覚え始めたのかもしれません。

さらに、二人目の子供を流産してしまったことから、レイチェルは、自分のなかの女性としての価値すら、見失ってしまいます。


そうした状況のなか、レイチェルは、仕事を通して自分の才能を発揮することで、自己評価を取り戻そうと考えます。骨董屋への就職は、そのためのものでした。


ところが、自分が仕事をするために雇ったベビーシッターが、夫と不倫し、子供までできたと知り(全部ウソでしたけども)、レイチェルは、それまで抱き続けていた、


    自分は、妻として、女性として、全く価値のない存在である。


という危惧を、確信に変えてしまったのでした。











これ、いわゆる「専業主婦コンプレックス」の一つですよね。(´・ω・`)


レイチェルのように、美しくて才能もあって、夫にも深く愛されているのに、それが全くわからなくなってしまうほどの、深い闇だったわけです。



コミックの作中では、ベンの側には落ち度がほとんどないように描かれていますが、実際のところはどうだったのか。


どうもこの二人、同衾事件が勃発する前から、話し合いや心の通じ合いに欠けるカップルだったような印象です。


ベンは、誠実で愛情深い夫ではあったかもしれませんが、家庭の中ではレイチェルの内助の功に頼りっきりで、心の中の孤独には気づかなかったのかもしれません。


その隙間に、邪悪なベビーシッターがうまく入り込んで、ひっかきまわしたというところでしょうか。





原作小説では、夫婦間の詳しい経緯がもう少し書かれているのかもしれないですが、まだkindle版になっていないようです。(´・ω・`)





【漫画読んだ日記】ジゴロと公爵を見間違えて結果的に結婚する話


藍 まりと(漫画) ・アン ・メイジャー(原作)

「アマルフィの花嫁」

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ヒロインのレジーナは、自分の生まれ育った家庭に居場所を見つけられず、家族愛に飢えています。

父親はレジーナを「いらない娘」であるといって妹ばかり可愛がり、その妹はレジーナの恋人を略奪して結婚、出産して、悪びれもしないのですから、そりゃ飢えもするでしょう。


なんかハーレクインって、こういう鬼畜な一般家庭が、成育歴の背景にあることが、ものすごく多いですね。(´・ω・`)


男運にも見放され、自然な結婚は到底望めないと思い込んだレジーナは、自分と同じ女性弁護士である友人と一緒に、人工授精で子供を産むという計画を立て、実行に移すことに。


家族は大反対しますが、そもそも家族がレジーナの気持ちを顧みない仕打ちをつづけたせいですから、「おめーらが言うな」という感じで、レジーナには聞く耳などありません。


で、人工授精家族計画を実行する直前、レジーナは旅先のアマルフィで、生まれて初めて強い恋心を抱かせてくれるような男性と出会います。


けれどもその彼は、質素な身なりであるのに、なぜかセレブな年上マダムたちに可愛がられ、どうやら彼女たちと特別な関係を結んでいる様子。


彼はジゴロであるのに違いない、と思ったレジーナの男性を見る目のなさが、二人を結びつける赤い糸になるわけですが……







レジーナは敏腕弁護士のはずなのですが(そういう設定)、自分に関わる周囲の人々を見定める目が、どうしようもなく節穴であるという、残念なマイナスの才能を抱えています。


自分のことを愛してくれる人なんていない、いたとしても、それはろくでなしに違いない…という、極端な認知のゆがみがあるのは、家族による心無い仕打ちの影響でしょうか。


間違った育児、家族によるモラハラが、不幸の苗床だなと、つくづく感じさせられます。


その結果、こういう水戸黄門の印籠見せつけられたような状態に






かなり原作の要素を端折っているコミック版でも、途中に彼の素性を推測させてくれるようなヒントはいくつもありましたから、冷静だったら、普通間違えないと思うんですよね。




このあと、公爵はレジーナと別れ、母親が独断で強引に決めた再婚相手(前妻は死亡)との婚約発表をします。


レジーナは帰国して弁護士生活に戻りますが、公爵の子供を妊娠していることがわかり、パニック状態で公爵に電話したものの、時差で向こうが真夜中であることに気づいて、話もせずにガチャ切り。


シングルマザーとして生きるしか道がないところに、上司の心無い営業方針にブチ切れして、勢いで退職。


見る目のなさといい、後先考えない衝動性といい、かなり困った女性であります。



そんなわけで、途方に暮れているところに、完全に沸騰した状態の公爵が渡米して押しかけてきた上、怒りに任せて恐喝同然のプロポーズをかまし、そのままレジーナをイタリアに拉致。


公爵のほうは、諸々の状況に対する誤解から、自分がレジーナにハメられたと思い込じゃったわけです。



公爵は、その後頭が冷えて、自分は騙されたわけではないのではないかと気づいたものの、結局ろくに話し合いもしないまま、レジーナを追い返します。


大人なんだから、きちんと話し合いをしろと。(´・ω・`)


この公爵という人も、かなり問題アリな性格です。

それまでの人生、家柄だの親の意向だのに従うばかりで、自分の意思のままに生きたことがなかったため、他人と対等な信頼関係を結ぶスキルというものが育ってなかったんですね。


でもまあ、間に入ってくれる人(公爵の祖母)がいたため、なんとか丸く収まることに。








最愛の人の母親と祖母を、そろってジゴロの客だと思い込んで、公爵一族を大スキャンダルの渦中に放り込んだわけですから、レジーナさんは、嫁としてはかなり立場が危ない感じですが、そこはハーレクインですので、完全なハッピーエンドで終わります。




ラブストーリーというよりも、成育環境としての家庭のありかたの大切さを教えてくれる作品という印象でした。


ちなみに、タイトルのアマルフィは、イタリアの観光都市で、中世には強く栄えた海洋国家だったとのこと。




うつくしいですね。








漫画のなかにも風景のシーンが少し出てきますが、こうしてきれいな写真を見てみると、物語の印象が、だいぶ変わります。


お話の中のレジーナみたいに、美しい景観と歴史にあこがれる外国人が、たくさん観光に行くのでしょうね。



とはいえ、地震大国日本出身の人間としては、崖に林立するレンガ造りの家とか、海岸線ぎりぎりの街とか・・・ちょっと、住みたくない感じではあります(ロマンぶち壊しの感想)。






ハーレクインコミックス感想一覧