2017年12月28日木曜日

即興ファンタジー「勇者チヅルンと愉快な仲間たち」 


一行リレー小説

勇者チヅルンと愉快な仲間たち  

お友達のはに子さんと、ブログ主のDakkichan(妲己)の二人で、突発的に創作した、(一応)一行リレーファンタジー小説です。途中から一行を大幅にオーバーしながら物語が進んでいきますが、気にしないでください。


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■はじまりの森



気づいたら、森の中で倒れていた。(はに子)


藪から棒に降誕した勇者チヅルンは、胡散臭い森の奥で、どこの誰だか分からない従者がやってくるのを待っていた。(妲己)


何時までたっても従者が来ない事に痺れを切らした勇者チヅルンは、森を抜けてみる事にした。(はに子)


「どっちに向かえばいいのかな」と、勇者チヅルンが考え込んでいると、突然、"最初の敵"が現れた。(妲己)



  ↓執筆者たちの影の声

 ※妲己「勇者チヅルン、移動を開始したですね」
  はに「うむ。果たして勇者チヅルンは武器を持っているのだろうか」
  妲己「そして、食料は…」


藪がガサガサとなった瞬間、今まで見たこともないような、頭から真っ赤な角を生やしたイノシシのような獣が現れた。(はに子)
 


  ※はに「ベヒモス」
   妲己「名状しがたいベヒモスのような何かですな」


そのとき、勇者チヅルンは、聞いたものの心を凍らせるような、恐ろしい言葉をつぶやいたのだが、幸いにして、耳にしたものは誰もいなかった。「あ、ごはんだ」
(妲己)


↓イメージ動画(本文とはあまり関係がありません)




死闘の末(イノシシもどきにとって)おいしそうな肉を確保したチヅルンは、その場で焚き火をし、お肉を焼き始めた。(はに子)



勇者チヅルンが、いままさに焼けた肉にかぶりつこうとしたそのとき、鋭い声が響き渡りました。

「君、その肉を食べてはいけない! それは…」(妲己)



ぱくっもぐもぐもぐ・・ごくん。

「え?なんで?おいしいよ?」

声をかけてきた騎士風の男性は口をあんぐりとあけて眺めていた。(はに子)


「うわあ喰っちゃった! 喰っちゃったよこの人」
「なんか悪いですか?」
「それ喰うと恐ろしいことが起きるんだよ」
「どんなこと?」
「それは…」

そのとき勇者チヅルンに、とんでもない異変が起きた。(妲己)


 ※はに「生きて森を出られるのか…乞うご期待!」
  妲己「果たして物語はどこへいくのか」



メリッ そんな音が始まりだった。

「え、なに?ちょっと痛いんだけど。」

額を押さえて唸るチヅルン。(はに子)



メリッメリメリメリバキバキドキャグチャッドロドロドロドロ…

「いかん! 君、無理だろうけど極力正気を保つんだ!」
「別に正気だけど、ちょっと痛いよ、これ」
「いいかよく聞け! いま君の頭蓋骨を割って出てこようとしているものは、君の精神そのものなんだ! 正気を保っていれば正気の何かが現れるが、正気でない場合には正気じゃないものが出るんだよ! だから無理だろうけどとにかく正気を保て!」
「言ってることが矛盾してるっていうか、まず君が落ち着け」
「うおおおおなんか恐ろしいものキターーー!」(妲己)


ぺたり。

「あら、ご主人様よろしくねぇ。」
「君は誰?」
「今貴女の額から出てきたものよぉ」

そう言って現れたのは妖艶な赤い角を生やした女性だった。

「なん・・・なん・・なんなんだそれ!」
「さぁ?私の頭から出てきたらしいよ?」

頭を抱えて何やら呟いていた騎士風の男だったが、しばらくして・・

「とにかく、悪いモノではないだろう、君は正気を保っていそうだし・・保ってるよな?」
「多分正気なんじゃないかな。ところで貴方は誰で、ここはどこ?」
「私はオステノール国の騎士で、ここエストバの森へは勇者様を迎えにきたのだ。」

こうして勇者チヅルンはやっと従者と出会えたのであった。(はに子)

「ちょっと-、あたしを無視して話を進めないでよぉ」

勇者チヅルンの頭から湧いた妖艶な女が口を挟んだ。

「うわ、しゃべるのか」
「しゃべっちゃ悪い?」

オステノール国の騎士は慌てたようにチヅルンに聞いた。

「おい君、ホントに正気なのか?」
「たぶん」
「いやしかし、赤角の魔獣ベへべへモンスを食らった人間の頭から湧いた幻魔が言葉を使うなど、聞いたことがないぞ!」
「あたしがしゃべっちゃ、おかしいっていうのぉ? 気に入らないわねぇ、あなた。ちょっと吸ってあげようかしらん?」
「す、吸うって、何を!?」
「血ぃにきまってるでしょお。他に吸われたいモノでもあるのぉ?」
「血だと!? さては貴様、我が帝国で悪名高い吸血女か!?」
「あーあ、何そのムードのない呼び方。あたしには、エリザベートちゃんっていう、キュートな名前があるのよぉ。あなたやっぱり気に入らないわねぇ。吸うのはやめて、あたしのモノにしてあげる♪ トイレの置物になーれ」
「うああああやめろーー!」

騎士風の男は、銀色に輝くペーパーホルダーに変えられてしまった。

「あ、あたしの従者が…」(妲己)



↓イメージ画像(本文とはそんなに関係がありません)
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銀色に輝くペーパーホルダーを見つめながらチヅルンはエリザベートに告げた。

「今すぐ元に戻さないと喰うよ?」

地を這うような声に怯えたエリザベートはすぐに騎士を元に戻し、木の後ろに隠れてぷるぷる震えていた。


「ひどい目にあった・・。君、ありがとう。所で君はこの森でいったい何を・・?」
「私は気づいたら森にいて、従者が来るってなんか頭の中で聞いたから待ってたけど来ないから移動してたんだ。というわけで、貴方が私の従者ってことかしらね。」
「なんと!では貴女が勇者様!これは失礼を致しました。お名前を伺っても?」

片膝をつき、勇者チヅルンを見上げる騎士。

「私はチヅルン。ところで私はこれからどうすればいいのかな。」
「チヅルン様、我が国へご案内致します。そこで此度の召喚などをご説明致しましょう。」
そう言って騎士は案内の為先頭を歩いて行く。
「エリザベート、行くよ。今後は余計な事しないようにね。」
木の影から覗いてたエリザベートはコクコクと必死に頷くのであった。(はに子)


■短くも長い旅路



オステノール国の騎士(名前は不明)、勇者チヅルン、吸血魔エリザベートの三人は、無事に森を抜けてから、いくつもの山や谷を越え、村々に宿を借り、やがて街道に出ると、宿場町を十も二十も通り過ぎ、さらにまた山々を越え谷を渡り川を泳ぎ荒れ野を突破し、そしてようやく帝都に続くらしき大きな街道を行きついたものの、まだまだ旅の終わりは見えてこなかった。

勇者チヅルンがうんざりした様子で騎士に聞いた。

「あのさ、あとどれくらい歩くわけ?」
「あまり、言いたくはないのですが・・」
「知ってるなら言いなさい。言わないと」
「吸うわよぉ」
「吸わせるよ」
「い、いやそれは・・実はどうやら、我々の都行きをよく思わない者たちが、何らかの魔術で妨害している可能性があります」
「ああ、なるほどぇ。そんな気はしたのよね」

エリザベートが訳知り顔に頷いたのを見て、勇者チヅルンが言った。

「そうなの? それならエリザベート、その妨害してる連中をなんとかできる?」
「んー、そうねえ、できなくはないけど、そっちの騎士の人にとっては、あんまりうれしくない結果になるかもぉ」
「ふうん。どんな結果になるの?」
「まず、ここの国がちょびっと滅亡するかも♪」
「おい貴様! なんという恐ろしいことを!」
「滅亡しないでなんとかできない?」
「となると、ちょっとめんどくさいのよねぇ」
「勇者殿! こんなモノを頼りにしては、ろくなことになりませんぞ!」
「私の頭から出てきた子に対して、こんなモノ呼ばわりはないんじゃない?」
「そーよそーよ。魔術オンチは黙ってなさいよぉ」
「うぐう」
「じゃあエリザベート、そのめんどくさい方法で、なんとかしてちょうだい」
「はーい。じゃ、そこの君、ちょっくら召喚獣になってもらおうかなぁ」
「なんだと!? こらっちょっと待て、待ってく…ぎゃあああああああ」(妲己)



↓召喚獣のイメージ画像(本文とはあまり関係がありません)



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あれから数時間後・・

「ご主人様、これも食べれる木の実よぉ。はい。」
「ん、ありがとう。甘酸っぱくておいしいね、これ。」

もぐもぐ。

「うう・・・」

ズルズル・・

「あら、戻ってきたみたいねぇ」
「おや、騎士の人、随分ボロボロになって・・。」

鎧も見た目もボロボロになった騎士が這いながら戻ってきた。

「何したの?エリザベート。」
「んー。ちょっと召喚獣になってもらってぇ、ちょちょっと邪魔してるやつをズバっと。」
「なるほど。わからん。まぁいいか。騎士さん大丈夫?」
「うう・・ひどい経験をした・・。勇者様申し訳ありませんがしばしの休息を・・。」
「さすがにそうだよね。じゃー今日はこの辺で適当に野宿しようか。エリザベート、準備手伝って。」
「はぁい。じゃああたしは適当に薪探してくるわぁ。」

そうして一向は野宿をした。夜中に騎士がひどく唸っていたがチヅルンは気にせずに熟睡していた。そして翌朝、帝都に向けてゲッソリした騎士を連れて出発するのであった。(はに子)



妨害者を駆逐したためだろうか、その後の旅路は順調で、勇者一行はあっという間に帝都についた。


↓国王イメージ画像(本文とはあまり関係がないアーサー王の銅像)

画像引用元 http://amzn.to/2BKJmMs



■帝都と国王と后の不倫問題



「王よ、ただいま戻りました」
「おお、我が騎士ランスロロットよ、よくぞ戻った。そのボロボロな姿から察するに、さぞかし苦難の旅路であったことだろうな」
「はあ、まあいろいろと・・」
「して、勇者殿は?」
「は! 勇者チヅルン殿…と、チヅルン殿の脳から湧いた魔性の珍生物を、こちらにお連れいたしました!」
「あー、どうも王様。何か私に用があるそうで」
「ちょっとバカ騎士!珍生物とは何よぉ!」
「やかましい! 貴様など珍生物でたくさんだ! 人を使い魔がわりに飛ばしやがって!」
「あーら、オートバトルモードでラクチンだったでしょぉ?」
「重装備の連中相手に何回頭突きさせられたと思ってる!?」
「二人とも、静まるがよい。これでは話ができぬ」
「失礼いたしました!」
「ふーんだっ」

二人が口論をやめたところで、王が話を続けた。

「勇者よ、よくぞ来られた。わしがオステノール国王のアーハーである。突然の召還に、さぞ驚いたことであろう」
「で、ご用件はなんでしょう。破格な報酬の詳細も含めて、たっぷりとお聞きしましょう」
「うむ。要求がはっきりしているのは、悪くない。では用件に入ろう。実は后が乱心した」
「なななな、なんですと!? 我がオステノール国の麗しの花とも讃えられるグビネビーア様に、いったい何が!」

あわてふためく騎士ランスロロットを無視して、エリザベートが言った。

「浮気じゃないのぉ?」
「そう、浮気なのじゃ。日記に『浮気上等』『お后だってロマンスがほしいの(はーと)』と書いてあってな」
「いやしかし、王よ、いくらなんでもそれだけでは証拠にならないのでは」
「まあ要するに倦怠期じゃな。わしもグビネビーアとは見合い結婚で、とくにお互い特別な情もないのでな、別れるのは問題ないのじゃが、立場上、関係者を罰しないわけにもいかなくてな。そこで勇者殿に、間男退治をお願いしたいのじゃ」
「なんでそんなことを私に。てか、間男なんていないかもしれないわけでしょ。退治って無理なんじゃ?」
「ただの浮気や倦怠期による離縁では外聞が悪いのじゃよ。"実はクーデターを企てる悪徳貴族か商人か、まあどっちゃでもいいが、そういうけしからんやからが后をたぶらかして国王を亡き者としようとした大事件だった"という茶番劇をでっち上げて、犯人を退治するという形に持っていきたいのじゃよ」
「何でそこまでするんです」
「后の実家への配慮じゃな。あれは隣国のメスカリナーダ国王の娘なんじゃが、父親がとんでもない親バカでな。不倫を理由に后を出戻らせたりしようものなら、逆ギレして戦争になりかねん。というわけで、勇者よ。報酬は欲しいだけ授けるから、うまくやってくれぬか」
「そういうことなら。エリザベート、ちゃちゃっと片付けようか」
「はあい。じゃあランスロロットくーん、またよろしくねぇ」
「おいちょっと待て! 召喚獣はもういやだあああああああ」(妲己)



■クライマックスは蟻仕様



「というわけでお后様の愛の巣にやってまいりました。」
「なんでそんな説明口調なのぉ?」
「色々あるのだよ。」
「それで勇者チヅルン様、どうなさるのです?」
「あ、やっと名前がわかったランスロロット君、長いな、ランスでいいよね。というわけでランス君召喚獣になるのに随分素直についてきたね?」
「どうやってもどこに隠れても召喚獣として召喚されるそうなのでもう諦めました。」
「うふふ~、どこに隠れても召喚獣として呼び出すわよぉ。」
「そんなわけでこの茶番終わったら勇者様、私の報酬もはずむように王に進言お願いします。」
疲れた顔でそうこぼすランスに、勇者チヅルンは同情した顔で返事をした。
「ああ、うん。そうしとく。というかほんとくだらない事で私呼び出されたんだなぁ・・終わったら帰れるのだろうか・・。」
勇者チヅルンがそう呟いた時、騎士ランスがすっと目を逸らした。
「今、目を逸らしたよね?ランス君。ねぇ?さっさと真実話さないと吸わせるよ?」
「吸っちゃうわよぉ」
「ちっ違うのです!その・・多分チヅルン様の世界にはお帰りになれないかと・・。今までもそうでしたので・・。」
「は?・・は??」

-----・・・

「はぁ~~。仕方ないか・・。
それじゃーちょっくら茶番してたんまりお金もらってのんびり旅でもしながら暮らそう。」
「あたしがずっといるわよぉ、ご主人様。」
「そうだね、じゃあエリザベート、ランス君行くよ!あ、ランス君はこの後の旅にもついてきてね。ついてこないと吸わせる。」

なんとなく言われる気がしていたのか、騎士ランスも諦めと苦笑交じりの顔で勇者チヅルンの言葉に頷くのであった。(はに子)




「じゃ、茶番の段取りを言うから、二人ともその通りに動いてね。まず后の浮気をでっち上げる。愛人役はランス君ね」
「なんですと!?」
「エリザベート、愛人らしく変身させてやって」
「はいな。とびっきりの愛人にしてあげるわん♪ 名状しがたい虫っぽい何かよ、出でよーん!」
「ぎゃあああああ」

騎士ランス君の皮膚がメリメリと音を立てて裂け、中から巨大な蟻の化け物が出現した。


名状しがたいバイアクヘーのような何か(Dakkicahn画)

「ぐわああああああなんで虫なんだああああ!?」
「うん、なんとなく。多産系で絶倫っぽいからぁ?」
「多産は関係ないだろうがあああああ」
「ご主人様、こんなんでいいかしらぁ?」
「よろしい。では次にランス君、后と会ってきて。あ、くれぐれも喰わないように」
「こんな姿でどうしろと!?」
「つべこべ言わずに、とっとと行ってこーい」

ガスッと、虫っぽい尻に蹴りを入れられて、ランス君は仕方なく后の寝室の扉を開けた。


「あ、あのー、お后さま、夜分遅く失礼を」

寝台に寝そべって恋物語を妄想していた王妃グビネビーアが、ものうい声で返事をした。


「夜分っていうか、まだ夕方だけど、どなた?」
「ええと、自分はその、なんといいますか、たとえるならばアリ…」
「あり?」
「あり…の使いみたいな感じのモノで」
「なんですって? 愛の使いですって!?」

寝台からがばっと起き上がった后は、扉を背にしておどおどしながら立っている不気味な虫っぽい化け物を、まじまじと見つめました。

「あなたは……ああ! なんて、なんてひどい姿なの!!」
「いや、そうはっきり言われると、つらいものがありますが」
「いいえ分かってるの。ひどい呪いをかけられてしまったのよね! それもワタクシへの愛ゆえに!」

妄想に浸りきった后の目には、巨大な蟻もどきに変身中のランス君が、運命の恋人にしか見えないのであった。

「呪いを解くためには何が必要なの!? ワタクシに出来ることは!?」
「さ、さあ、そこまでの段取りは聞かせてもらってなくてですね」
「言わずとも分かります! 性悪の呪術師にたぶらかされたのですね! この手の呪いの解き方は決まっているわ。ワタクシの真実の愛を浴びせ倒せば、すべて解決するはずよ! さあ、あなた、こちらにきて、ワタクシに身を投げ出しなさい! その醜悪な呪いの着ぐるみを、すべて食らいつくして中身を救い出してあげますから!」


うつくしい王妃グビネビーアは、枕の下から取り出した短剣を鞘から抜くと、両手でしっかりと握りしめて、ランス君に襲いかかりました。



↓イメージ画像(本文とはあまり関係がない伝説の剣エクスカリバー)
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「食らいって…え、あ、うわああああお后さまっ、そんなご無体な!」
「おとなしくなさい、いとしい貴方! すぐにすみますからね!」
「いだだだだだだだだ痛ああああああっおねがいお腹の外骨格を割かないでええええっ」



■そして伝説へ




扉の外では、勇者チヅルンとエリザベートが、映像記録機能つき水晶を構えて、寝室の惨劇の一部始終を撮影していました。

「ご主人様、これって浮気の証拠になるのぉ」
「浮気の証拠にはならんだろうけど、クーデターをもくろんだ悪者が后の寝室に怪物を送り込み、后を誘拐して国王を脅迫し、退位を迫ろうと計画したものの、怪物は王妃に喰われて退治され、ついでに王妃の救いようもないゲテモノ食いと精神錯乱が発覚したため、国王は心痛のあまり后を実家に送り返すことにしたっていう、大スキャンダルの証拠にはなるわね」
「そのクーデターの首謀者はどうするのぉ?」
「ランス君が悪者でした~ので、勇者チヅルンが退治しました~ってことで、一件落着。どーせ私たちと旅に出るんだから、かまわないでしょ」
「なっるほどぉ! ご主人様、あったまいいわぁ」
「おや、ランス君、だいぶ喰われちゃってるわね。撮影も十分かな。じゃ、王妃を気絶させて、ランス君を回収してから、王様に報告にいこっか。あ、その前に、水晶映像持って帝国新聞社に寄っていこう」
「らじゃあ」


というわけで、翌日の朝刊でオステノール国は前代未聞の大スキャンダルが報じられると、王妃グビネビーアは幽閉ののちに隣国の実家に返され、国王から破格の報酬をもらった勇者一行は、楽しい放浪の旅に出たのでした。 (妲己)




         完 
  





2017年12月25日月曜日

【Kindle unlimited】たがみよしひさ「我が名は狼」


■昔読んだ漫画との再会


たがみよしひさ作品、学生のころ、ずいぶん読みました。

当時買い集めていた本は、残念ながらほとんど手放してしまいましたが、最近、AmazonのKindle unlimited(読み放題)に、たくさん登録されているのを発見。さっそくダウンロードして読み始めています。






最初に読んだのが、「我が名は狼」全三巻

ウィキペディアによれば、「我が名は狼」が「チャンピオン」等で連載されていたのは、1982年~1983年とのことですから、もう35年も前の作品ということになります。そんなにたってたのかと、ちょっとボーゼンとしました。昭和は遠くなりにけり…


ネットもスマホもなかったころの若者の生活が描かれていますが、そういう意味での古さはほとんど感じません。このお話のなかに、パソコンやLINEのチャットが入り込んだとしても、そんなに違和感がなさそうなのです。

ただ、主人公の犬神内記(うるふ)みたいな主人公は、いまの若い人に受け入れられるのかどうかは、分かりません。

高校一年で中退して全国放浪はともかく、出会う女性と次々に関係を持ってステディな関係を絶対作らず、女性たちにも受け入れられて恨みも買わない、だけど女性の男性遍歴には厳しい目を向ける、という生き方は、いまの女性読者からは、反感を買いそうな気もします。


次は何を読もうかな…。

「軽井沢シンドローム」「滅日」「化石の記憶」など、主な作品はほとんど読み放題に入っているようなので、年末年始、たっぷり楽しめそうです。ヾ(〃^∇^)ノ





2017年12月22日金曜日

良記事とか更新とかについて


■良記事ってどんなもの?



ちかごろでは、google検索の上位にくる記事は、「良記事」が選別されているという、もっぱらの噂です。googleさん、だいぶグルメになったらしいです。

「良記事」の定義は、よくわかりませんが、きっとたくさんの人にとって「役に立つ」ものであり、「魅力の高い」ものでもあるのでしょう。そういう記事にアクセスが集中するものだと思いますから。

ちょっと参考資料を当たってみました。


繰り返し読みたい良記事まとめ
https://matome.naver.jp/odai/2132798857851662601


まず、一番上にあった「アメトーク 掃除大好き芸人で紹介されたオススメ超便利グッズまとめ」に夢中になりました。洗濯石けん ウタマロが、とても気になります。


田中が浜田に書いた手紙wwwww」も、なんかじっくり読んでしまいました。
年末の「絶対に笑ってはいけない」が、ますます楽しみに。

そうか、こういうのが良記事なのだろうな…
思わず読みふけっちゃって、心に何かお土産が残る記事。


良記事をさがして集めてまとめた記事も、良記事待遇を受けそうです。
そうして、良記事にはどんどん多層的にスポットライトが当たっていくのでしょう。


ふーむ。。。


日の目を見ないところに、人知れずこっそりと隠れている良記事、ないのかな。
そういうのを、探してみたくなりました。



■がんばらずに更新しようかなと



ぼちぼち更新再開、なんて書いてから、1ヶ月半も放置。
また沈没しておりました。

今年の夏に体調を崩してから、もう半年。

あいかわらず、動けない日がありますが、そろそろ回復傾向が見えてきたような気がします。パソコン前に座れる時間も、少しづつ増えてきました。

なので、今度こそほんとにぼちぼち更新再開。

ここ「目玉ブログ」の目標は、週二回は更新する、ということにします。

少なめですけど、病気療養中なので、あまり頑張れません。
がんばると具合悪くなるし。(´・ω・`)


秘境の果てのアナザーワールドのさらに奥、みたいなブログだけど、更新していなくても、ぽつりぽつりと足を運んでくださる方がいますし、折々のログ(書いた物)が増えていくのは、自分でも楽しいですから。