2018年4月21日土曜日

長芋、山芋、大和芋…

(ちとつかれたので、「です・ます」体をやめます。)


生協のネット注文のカタログを見ていたら、「浅草むぎとろ味付けとろろ」という小品があった。

「とろろ懐石専門店独自のだしが大和芋の旨味を引き出します。」……のだそうだ。

なんか、おいしそうだ。
でもちょっと、お高い…


ネット検索したら、ほんとうに浅草に「浅草むぎとろ」というお店があって、そこでもネット通販をしているようだ。

http://www.mugitoro.co.jp/honten/


こちらも、お高い…


だけど、とろろご飯食べたいなあ。


冷蔵庫に長芋(ナガイモ)の在庫はあるから、自分で作ろうかな。


ちなみに山芋系には、大腸がんやアルツハイマー病を抑制する効果があるんだとか。


http://nurse-web.jp/kouka/effect-of-yam/


私は大腸がんリスク高いほうだと思うし(ポリープ切除経験アリ)、ちょっと摂取頻度を上げてみようか。





2018年4月19日木曜日

警察官が警察官を射殺した事件


滋賀県彦根市で、19歳の巡査が、巡査部長を射殺するという事件があったとか。

彦根の警官射殺 19歳巡査、供述と矛盾 全容解明、慎重に
https://mainichi.jp/articles/20180418/ddl/k25/040/463000c


ニュースを見ている限りでは、射殺の動機がよくわからないために、「突然キレる若者」という方向で納得しようとしている流れも一部にはあるようです。

現時点では、この事件の真相は分かりません。亡くなった巡査部長と、撃ってしまった巡査との間に、いったい何があったのかは、もしかすると分からないままになってしまうのかもしれません。


とはいうものの……

「警察官 パワハラ」などでgoogle検索すると、びっくりするほどたくさん、そういう事件の記事が出てくるような状況に対して、警察組織は何か対策を考えているのかどうか。


今日たまたま、「はてなブログ」の「おすすめ記事」として、「警察官クビになってからブログ」という、タイトルそのままのブログが紹介されていたのを見たので、そのなかの四つの記事を読んでみました。


警察官による上司射殺事件によせて

警察官をクビになった話 前編

警察官をクビになった話 中編

警察官をクビになった話 後編



あまりにも、いたましい過去の記録でした。

仕事ができない、職場に適応できないことを理由に、ここまでの精神的暴力を加えて追い詰めることが常習化されているのだとしたら、そりゃ「事件」が次々に起きたとしても、不思議はないなと思えました。


もちろん警察組織全部が、こんなおかしいことになっているとは思いませんし、警察官が全員パワハラ上等のサイコパスじみた人格だとも思いません。


でも、

たまーに、とんでもない人が混じっていることは、一般人の私でも知っています。


もう二十年以上も前のことになりますが、自転車の盗難に遭い、交番に届け出にいったら、奥のほうでふんぞり返っている警察官に、いきなり怒鳴られたことがありました。


「なんで、ここに届けるんだ! あんたの自宅の管轄はここじゃないだろう!」


そういうものかと思って、私が帰ろうとすると、他の警察官が用紙を出してきて、私に届を出すようにと勧めてくれたので、その場で書いて出しました。

ちなみに警察官には、被害届が出されたら、たとえその事件が管轄外であっても、受理しなければならないという規則があるそうです。(犯罪捜査規範61条1項)


だめじゃん。(´・ω・`)


その怒鳴られ事件から二十年後、同じ県警内で、警察官が上司のパワハラで自殺する事件があり、そのパワハラの張本人だという「署長」の顔写真がネットに出回っているのをたまたま見たのですが、どうも私の記憶の中にある怒鳴る警察官に、そっくりな顔立ちのように思えてなりませんでした。

同一人物なのか、それとも判で押したように同じタイプの人が県警内に他にもいたということなのか。

後者だったら、恐ろしいなと思います。



2018年3月28日水曜日

健忘症とイケメン戦国


健忘症…


ものの名前、人の名前を即座に思い出せなくなっています。

ほんの三十分前に読んだ本に出てきた人物名とか、土地の名前が、さっぱり思い出せません。

歴史上の、どうしたって忘れそうにないような人物名も、ひょいひょい抜けていきます。
ちょっと頑張れば思い出せることも多いですが、あまりこういうことが頻繁にあると、不安になってきます。

できる限り記憶力を使うようにしているのですが、使えば使うほど、ボロボロ具合がはっきりしてくるという……


今日は外を歩きながら、スマホアプリの「イケメン戦国」に出てくる主要人物の名前を順番に思い出すテストをやってまみした。

ところが、どうしても一人だけ、出てこない…


織田信長
豊臣秀吉
石田三成
徳川家康

武田信玄
上杉謙信
真田幸村
猿飛佐助

顕如


……


登場人物はあと一人、いるはずでした。
織田陣営が五人、武田・上杉陣営が四人のはずですから。

歩きながら必死で記憶を掘り起こすうちに、どんな人物を忘れているかは、じわじわと思い出してきました。


何考えてるか分からないタイプの人
史実では本能寺の変の首謀者
秀吉に討たれて終った
意外と愛妻家だったような説があったような
信長にバカにされてたことがあったはず


ここまできても、まだ名前が出てきません。

そのうち、ふとひらめいたことがありました。

誰か、似たような名前の人物がいた気がする……

みつなり……
みつ……

あ、みつひでだ!
そして名字は、あけち!



「あけち みつひで」というフルネームの読みはなんとか思い出せたのですが、今度は漢字表記が出てきません。

あけち……どう書くんだっけ(T_T)。


赤い池? 赤池?

いや、それは「ちびまる子ちゃん」の映画のキャッチコピー「友達に国境はな~い」に意味不明なケチをつけた国会議員(赤池誠章)の名前だったなと、これはすぐに思い出せます。


結局「明智光秀」という表記を自信を持って思い出すのに、三十分ほどかかりました。(T_T)




イケメン戦国



長いことやっているiPhoneアプリ、「イケメン戦国」。

全武将をコンプリートしてしまったところで、しばらく休んでいたのですが、先日ひさびさに開いてみたら、イベントをやっていたので、プレイ再開。

プレイすると、年齢も設定も性格も、全て架空の戦国武将たちが、主人公(プレイヤー…つまり自分)をめぐって、あれやこれやと恋バナをするというストーリーが読めるようになっています。

主人公に対する武将たちの溺愛っぷりは、ほほえましいとかいうレベルではなく、ほとんど異常の域だと思うのですが、そこは乙女ゲーや恋愛のお約束と理解しています。(時々、あちこち痒くはなりますが…)


まあ、どう見ても30歳そこそこで独身の織田信長とか、
強引ナンパ男の伊達政宗とか、
何かというと彼女を拉致監禁しようとする上杉謙信とか、
チョイ悪オヤジ風の武田信玄とか、
主人公をねちねちとからかってイジメるのをやめられない明智光秀とか、
あり得ないほどの天然ボケの石田三成とか、
石田三成にツッコミをいれることが生きがいみたいな徳川家康とか、
恐ろしいほど世話好きな兄貴風の豊臣秀吉とか、
単純素朴体育会系のノリの真田幸村とか、
温厚で根暗な常識人の顕如とか、

それはないだろうと心のなかでツッコミつつ、にやにやしながら遊んでいます。

んで、最近気づいたのですが、「イケメン戦国」のPSVITA版が発売されたとか。


公式サイトを見ると、iPhone版では見かけない武将が加わっているようです。

森蘭丸と、今川義元。


アプリ版では、主人公が現代からタイムスリップして、燃えさかる本能寺から織田信長を救い出すところから始まっていますが、史実ではそこにいて、信長とともに命を落としたはずの森蘭丸は出てきませんでした。そのあたり、だいぶお話が変えてあるのでしょう。


また、本能寺の変よりだいぶ前に桶狭間の戦いで、信長に首を取られて亡くなったはずの今川義元も、アプリ版では影も形も出てきません。
たぶん、武田信玄や上杉謙信と同じように、「実は生きていた」設定になっているのでしようけれども、どういう話になっているのか、興味があります。


やってみたいけど……PSVITA持っていません。
指くわえて眺めておくことにします。(´・ω・`)





醍醐の花見



ちなみに、アプリ版で「イケメン戦国」で現在開催されているイベント名は「さくら前線 恋も満開予報」。イベントタイトルが、桜餅に和三盆をどっさりかけたような甘さを予測しましたが、ほんとにそんな感じです。(´・ω・`)


戦国時代の花見というと、最晩年の豊臣秀吉が開催したという、醍醐の花見が連想されます。

NHK大河ドラマ「真田丸」でも、この花見の場面が出てきたように記憶しています。

大変に豪華絢爛な催しだったようですが、ドラマのなかでは日増しに老害化し、死の影を濃くしていく秀吉と、豊臣家滅亡の予兆のほうが際立っていて、甘さのかけらもありませんでした。



そしてまた健忘症


醍醐の花見が開催されたとき、朝鮮出兵が行われていたのですが、その戦争で活躍した武将の名前が、こんどは思い出せません。orz


秀吉への忠誠心のあつい人物で…
でもたしか石田三成と仲が悪かった人で…
大河ドラマ「真田丸」では真田幸村を井戸に突っ込もうとするシーンがあって…
お城が熊本にあったはずで…
戦士はしなかったけど、わりと若死にだったはずで…



どうにも思い出せないので、ネットで答え合わせをしました。

加藤清正でした。  (T_T)











2018年3月26日月曜日

「百年泥」の「脱翼」を「脱糞」と読んだ人々


ちょっと前に、芥川賞受賞作「百年泥」を、Kindle版で読みました。
第158回 芥川賞受賞作品なのですが…

石井遊佳 「百年泥」

                 
かなり私好みの面白い作品でした。

もうずいぶん前に、笙野頼子「二百回忌」を読んだときと同じくらい、ワクワクしました。(何年前の芥川賞だったっけ…)


ただ、この作品、小説の前半にちょっとした地雷があるのです。

以下、二カ所の地雷を、私の目が「読み取ったそのまま」に、引用させていただきます。
(作品本文とは一部異なっていますので、ご注意ください)



たいてい毎朝九時ごろ、すでに三十度をはるかに超える酷暑の仲を私は会社玄関に到着する。その時ちょうど前方で脱糞した人を見ると副社長で、

「おはようございます」

あいさつすると大柄な彼は私にむかって愛想よく片手を上げた。



もう一つ。


私がカールティケーヤン氏と対面しているその間にも急角度でまた別の役員が到着、着地と同時に背中に両手を回しすばやく脱糞するや、吸い殻をすてるように中指と薬指に太いゴールドの指輪のはまった手が大きな翼を放り出し、心得た係員は両翼を一動作で干場に置く。



さらに、これらの地雷を補強するが如き会話文が、後半に出てきます。
これです。


「ああいいともさ、余裕ったらないね。きのうネット見たら飛翔通勤の権利がオークションに出てたぜ、衝突軽減ブレーキ搭載の主翼二セットと補助翼こみで、今朝みたらもうアショークナガルに家二軒買える値段になっちまってたけどな、結構な世の中だね、晴れておれがお買い上げのあかつきにはお前に空から一発おみまいしてやる
「何がおみまいだよ」
朝、トイレがまんしといてよお
「きったねーこの野郎!」



「脱翼」「脱糞」と見間違えたのは、確実に私の老眼およびかすみ目が影響していますけれど、その見間違いに首をかしげつつも、作品読了まで「脱糞」だと信じて疑わなかったのは、「お前に空から一発おみまい」の補強文脈があったからに他なりません。だって、途中かすかにうずいていた疑いの気持ちは、この一発で完全消去されましたから。(´・ω・`)




読了したあと、ものすごい作品が芥川賞を受賞したんだなあ、ちまたの感想はどうだったんだろう、とくに「脱糞」について、いろいろ言われていないだろうかと思いながら、googleで、


百年泥,脱糞

をキーワードに検索したところ、やはりこの単語について取り沙汰しているブログが複数見つかり、しかも「脱糞」ではなく「脱翼」だったということが分かって、えええええええっとなった次第です。orz


この際ですので、心からの親近感を込めて、「百年泥」の「脱翼」を「脱糞」と読んだ方々のブログを集めてみました。(すみません)



会社玄関で脱糞?「百年泥」の魔法 (流す日々)
https://ameblo.jp/eternalkey-evergreen04-d/entry-12352630481.html

「百年泥」「脱糞」でgoogle検索して、現在トップに出てくるのが、こちらのブログ。
見つけたとき、自分だけではなかったことに、とても心強く思いました。(^_^;)


百年泥・その他 (湯飲みの横に防水機能のない日記)
http://dakkimaru.hatenablog.com/entry/2018/03/19/122404
ブログを書いたあとで読み間違いに気づき、修正しています。



ありがとう。おかげで芥川賞が取れたよ。それにしてもきたねえ。 
- 小説「百年泥」(石井遊佳・インドチェンナイ)
(ぐりぐりももんがのうんちくゲレンデ行脚&地方応援ブログ)
https://alpine-ski-slope.blogspot.jp/2018/02/blog-post_24.html


こちらのエントリーのタイトルは、作者が文藝春秋のインタビューで最後に放った言葉だとのこと。インタビュー記事、読んでみたくなりました(^_^;)。作者さんのお人柄が、興味深いです。



名作の楽しみ-263 第158回芥川賞受賞作品 石井遊佳「百年泥」(松尾文化研究所)
https://blogs.yahoo.co.jp/mamatsuo3304/56026982.html

こちらのブログ主さんは、「脱糞」のまま読了して、いまだに読み間違いにお気づきでない様子で、次のように書かれています。


日本文学の伝統の私小説化と思いきや、企業のお偉いさんは空を飛んで出勤、会社に着くとその駐車場で脱糞。なんじゃこれはと思う間もなく、日本での自分の生い立ちや結婚、離婚などの状況が説明されながら、洪水後の状況が描写されていく。


わかります。私もそう思いましたから。なんじゃこれはと。(^_^;)



ありえた世界が百年泥に埋まっている 石井遊佳「百年泥」 (梟通信~ホンの戯言)
https://pinhukuro.exblog.jp/27013564/


こちらのブログ主さんも、「脱糞」のまま読んでおられます。(T_T)


「百年泥」 (つぶやきのページ)
http://stationtraintown.blog.so-net.ne.jp/2018-03-17


こちらのブログ主さんは、誤読に気づかれていますが、やはり「脱糞」の印象が強烈だったようで、この語が出てきたあと、「それ以降、この本は現実的な話ではないのかなあ、と一歩引いて読んで」しまわれたとのこと。



とにかく忘れられない作品の一つになったことは間違い有りません。
作者さんの次回作を心待ちにしています。
次はどんなものすごいインドが現れるのか(インドが舞台だろうと決めてかかっている)






蛇足ですが、笙野頼子「二百回忌」は、他の作品と合わせてKindle化されていました。



皇居・乾通りの春の一般公開始(をネットで眺める)




iPhoneアプリで、「googleで今人気の検索キーワード」を表示させるというのを入れているのだけど、今朝は「皇居」というのが入っていました。

皇居まわりで何か事件でもあったのかしらと思って、自分も検索してみたら、皇居の乾通りを一般公開しているのだそうで、そこの桜の美しさが話題になっているのでした。

宮内庁・皇居乾通り一般公開について
http://www.kunaicho.go.jp/event/inui.html


平成30年3月24日(土)から4月1日(日)までの9日間,を実施します。
各日,入門時間は午前10時から午後3時30分までとし,皇居坂下門から参入,皇居乾門から退出,又は皇居東御苑の大手門,平川門若しくは北桔橋門から退出となります。


とのこと。


皇居・乾通りの春の一般公開始まる、2年ぶり (3月25日(日)8時43分 TBS)
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0325/tbs_180325_0394180419.html



行ってみたいけど、歩いて駅まで行って、電車に乗って、乗り換えて、また駅から歩いて……と考えると、とても腰が上がりません。(T_T)

ネットの写真や動画で満足することにしました。



皇居内「乾通り」の一般公開始まる 時事通信社



こちらのホームページに、平成26年の春の乾通り一般公開のお写真がありましたので、鑑賞させていただきました。m(. .)m

散策スポット・東京
http://sanpo01.lolipop.jp/sanpo/2014/tokyo23/sanpo1205.html


美しいけど…やっぱり、人いっぱいですね。(´・ω・`)
人混みの苦手な私は、ネット散策がふさわしいようです。





2018年3月25日日曜日

銃規制 ジョン・レノン いろいろ

googleニュースの上のほうに、アメリカの銃規制についての記事が出ていました。


「6分20秒間で…」若者ら演説 銃規制行進に80万人

https://www.asahi.com/articles/ASL3T1PC2L3TUHBI001.html

米フロリダ州の高校での銃乱射事件を受けて、高校生が呼びかけた「私たちの命のための行進」が24日、首都ワシントンで開かれた。NBCテレビによると約80万人が参加。全米で約800カ所、欧州やアジアなどでも集会が開かれ、銃規制と学校の安全を訴えた。


「私の親友も銃で…」マッカートニーさんも反銃行進参加
https://www.asahi.com/articles/ASL3T340PL3TUHBI00Z.html?iref=pc_extlink

 約17万5千人が参加したニューヨークでは、歌手のポール・マッカートニーさんも「銃の暴力を終わらすことができる」と書いたTシャツで行進に加わった。CNNのインタビューで、ビートルズで一緒だったジョン・レノンさんに触れ、「私の親友もこの近くで銃で殺された。だから私にとって重要なことだ」と話した。


歴史も社会の成り立ちも違う他国のことなので、住民感情みたいなものを直接感じ取ることはできませんけれども、銃で身を守ることができると考えている人がたくさんいるのであれば、規制は難しいだろうなと思います。

民主政治に限らず、政治というものは(もしかしたら経済も)、人民の不安や恐怖に最も強く反応して動くもののように思えるからです。

銃に限らず、世の中には恐怖や不安の種になるものが満ちあふれています。
戦争、災害、病気、犯罪、老化、貧困……あらゆる種類の不安や恐怖に支配されない社会というものは、人の脳をいじって改造でもしない限り、実現しないように思うのは、悲観的すぎるでしょうか。


・・・・・・・・


ポール・マッカートニーの親友と言われて、即座にはジョン・レノンの名前を思い出せませんでした。
もう40年近くも前のことだから。

でも思い出してみると、ほんの最近のことのようにも思えてきます。

あの事件は私が高校三年のときで、ちょうど模試を間近に控えたころに起きたのを覚えています。クラスメートががっかりして、「ゆうべはずっと彼の曲ばかり聞いていた」と話していました。私はどうにも現実味を持てず、ほんとに亡くなったんだろうかと思ったりしていました。

その年は、上野のパンダ(カンカン)と現役の総理大臣(大平正芳氏)が亡くなるなど、死を意識する出来事が立て続けにあり、受け止め方が分からないまま、もやもやした不安を感じながら過ごしていたように思います。

パンダ、知らないうちにずいぶん亡くなっていました。
(こんなにいたんだ、と驚きました。)

上野動物園 歴代のパンダたち
http://www.ueno-panda.jp/history/


とりあえずはパンダたちのように死ぬこともなく、日常の不安とも折り合いをつけながら、昭和から平成を生きてきました。

アメリカの乱射事件にはぞっとさせられましたし、あの長く引き延ばした金髪で頭頂を巧妙に覆っている大統領さんの言動には、唖然とするばかりですが、こんなことばかりでもないとも思っています。でも、


  想像してみて。
  みんながただ平和に暮らしていることを。


難しいです、ほんとうに。
恐ろしい出来事が「ときどき起きる」ことに、慣れすぎてしまいましたから。





2018年2月6日火曜日

なんとなく辞書を引く「おかあさん」



Twitter等で、「あたしおかあさんだから」という歌がものすごく批判されているのを見た。

意見はいろいろあるけれど、ここではそれを書くことはしない。

それよりも、作詞された方が、「ママ」ではなく「おかあさん」を選んだのが興味深いと思った。

「あたしママだから」と「あたしおかあさんだから」を比べると、少し改まった感じがある分だけ、後者のほうが、母親としての責任感や自負を抱いているような印象がある。


そういえば、梓みちよの「こんにちわ赤ちゃん」では、「わたしがママよ」と歌われていたっけ。









このレコード、うちにあったなあ。
B面の「いつもの小道で」も、よく覚えている。繰り返し聞いたから。

しかし私の幼児期(昭和四十年代)には、母親を「ママ」と呼ぶ子供はほとんどいなかった。みんな「おかあさん」もしくは「かーさん」「かーちゃん」だった。幼稚園のクラスでは、「ママ」を使うのは私一人だけだったし、小学校にあがってもそうだった。

時代が変わって平成にになり、うちの子供たちがまだ小さかったころには、同世代の子供たちは、母親のことを「ママ」と呼んでいることが大半だったと思う。「おかあさん」は少数派、「かーちゃん」はほとんどいなかった(少数いた)。

ちなみにうちの子供たちは私のことを「おっかあ」と呼ぶ。

完全にマイノリティである。なにしろ、うちの他に「おっかあ」など呼ぶ子供に出会ったことかない。

子供たちも、対外的には「おかあさん」「母」を使用しているようだけれど、「ママ」と呼ばれた(言われた)ことは一度もない。


んで、ふと思いついて、学研国語辞典(初版)で「おかあさん」を引いてみた。





おかあさん【お母さん・御母さん】(名) 

{明治末期以後、「お父さん」とともに国定教科書にとりあげられ、一般化した語} 
子供が自分の母親を敬い親しんで、それに呼びかけるとき、また指示するときに用いる語。 
{子供以外の人が母親の立場にある人を敬い親しんで、それに呼びかけるとき、また指示するときにも使うことができる。また、母親が子供に対して自らを指して言うこともある。} 
…口語では、母親の意を表す類語の中で、最も標準的な言い方とされる。自分の母親を指して、対外的に用いるときは「母」がより標準的な言い方とされる。
「(子ガ母ニ)おかあさん、ごめんなさい」
「(子ガ)おかあさんは私にいつも優しかった」
「(子ノ友達ガ)彼のおかあさん、病気なんですって」
「(夫ガ妻ニ)おかあさん、もう一本つけておくれ」
「(母ガ子ニ)おかあさんの言うことをよく聞くのよ」 
…お母さま。母さん。母ちゃん。おっか(さん)。ママ。母。母上。おふくろ(さん)。




「敬い親しむ」といわれると、そこまでの気持ちがあるんだろうかと思わなくないけれども、実の母親を「ババア」などと呼びつけることと比べれば、「敬い」の気持ちはたしかにあるのだろう。


それにしてもこの辞書の例文、ちょっとひどくないだろうか。



「(子ガ母ニ)おかあさん、ごめんなさい」

叱られて謝ってるらしい。


「(子ガ)おかあさんは私にいつも優しかった」

おかあさん、亡くなってるっぽい。(´・ω・`)


「(子ノ友達ガ)彼のおかあさん、病気なんですって」


わざわざ病気にしなくても。


「(夫ガ妻ニ)おかあさん、もう一本つけておくれ」

いまだと夫が批判あびそう。それに一昔前だとしても「~おくれ」という夫がどれほどいただろうか。


「(母ガ子ニ)おかあさんの言うことをよく聞くのよ」


リアルに自分の子供にこんなこという母親、いるだろうか。


学研国語大辞典、初版が刊行されたのは、1978年である。
高校のころに買ってもらって、読むのが楽しくて、毎日持って登校していた。
(その他に古語辞典、漢和辞典、英和辞典も持ち歩いていた。あの体力はいまどこに…)



いまとなっては、だいぶ古い辞書だ。
例文が古いのも、しかたがないか。 (´・ω・`)




そういえば、広辞苑の第七版、ずいぶんハデなデザインになったなと思ったら、電子辞書のパッケージだった。




紙の辞書、老眼のせいで読むのが厳しくなってきているので、ちょっと心引かれるけど、十年後にPCのOSやら機種やらが変わっても使えるのかしらと思うと、手を出す気になれない。


それにしても「広辞苑」、レビューでだいぶ叩かれている。
語釈のミスと、政治的な公平性を欠く記述があったのだとか。
難しいな、国語辞典も。






2018年2月5日月曜日

なんとなく辞書を引く「あかんべ」


机の下にあった学研国語大辞典(初版)が、ほこりをかぶっていたので、はらうついでに箱から出して、開いてみた。

目についた言葉を引用してみる。



あかんべ 《名》 (「赤目」の転) 
指で下まぶたをひき下げ、赤いところを見せること。また、それと同時にいうこば。小さい子供をからかったり、あるいは、けいべつ・拒否の気持ちを表したりする動作。あかんべい。あかんべえ。あかべ。 
「舞ふかと思たら、嬢さんの前で、あれ、まあ、あかんべをする。いやなお猿〈与謝野晶子・詩・お猿〉」





与謝野晶子の詩というと、「君死にたまふことなかれ」ぐらいしか知らなかった。

青空文庫に収録されている「晶子詩篇全集」には、「お猿」という作品が見つからないようだ。

読めないとなると、余計に気になる。


もうちょっと検索してみたら、下総皖一という人が、与謝野晶子の「お猿」という詩に曲をつけたという情報が見つかった。混声合唱曲らしい。

与謝野晶子 誰がどの詩に作曲したか
http://www.geocities.jp/scaffale00410/yosano_akiko1.htm



曲であるなら、聞いてみたい。
けれともYoutubeなどには、この曲の動画が見当たらない。


いろいろ調べて、楽譜の存在は確認できた。


混声合唱曲集(第1集~第10集)
下総皖一編
音楽之友社, 1950-1958

この曲集の最後に掲載されているようだ。


あちこちの大学の付属図書館などに収蔵されているようだけど、簡単に見られそうにない。


下総皖一の曲には「たなばたさま」など、有名なものがたくさんあって、いまでも歌う人がたくさんいるけれど、「お猿」はなかなか選ばれないようだ。






ネット情報が氾濫している時代だけど、開示されているはずの情報ても、ネットだけでは調べられないことは、まだまだある。著名な歌人の作品であっても、こんなありさまだ。

楽譜か手元にあったら、著作権切れの歌詞、書き写すのに。(´・ω・`)


ちなみに与謝野晶子作詞の「お猿」は、JASRACの作品データベース検索では、出てこなかった。

http://www.jasrac.or.jp/

http://www2.jasrac.or.jp/eJwid/main.jsp?trxID=F00100