2018年2月5日月曜日

なんとなく辞書を引く「あかんべ」


机の下にあった学研国語大辞典(初版)が、ほこりをかぶっていたので、はらうついでに箱から出して、開いてみた。

目についた言葉を引用してみる。



あかんべ 《名》 (「赤目」の転) 
指で下まぶたをひき下げ、赤いところを見せること。また、それと同時にいうこば。小さい子供をからかったり、あるいは、けいべつ・拒否の気持ちを表したりする動作。あかんべい。あかんべえ。あかべ。 
「舞ふかと思たら、嬢さんの前で、あれ、まあ、あかんべをする。いやなお猿〈与謝野晶子・詩・お猿〉」





与謝野晶子の詩というと、「君死にたまふことなかれ」ぐらいしか知らなかった。

青空文庫に収録されている「晶子詩篇全集」には、「お猿」という作品が見つからないようだ。

読めないとなると、余計に気になる。


もうちょっと検索してみたら、下総皖一という人が、与謝野晶子の「お猿」という詩に曲をつけたという情報が見つかった。混声合唱曲らしい。

与謝野晶子 誰がどの詩に作曲したか
http://www.geocities.jp/scaffale00410/yosano_akiko1.htm



曲であるなら、聞いてみたい。
けれともYoutubeなどには、この曲の動画が見当たらない。


いろいろ調べて、楽譜の存在は確認できた。


混声合唱曲集(第1集~第10集)
下総皖一編
音楽之友社, 1950-1958

この曲集の最後に掲載されているようだ。


あちこちの大学の付属図書館などに収蔵されているようだけど、簡単に見られそうにない。


下総皖一の曲には「たなばたさま」など、有名なものがたくさんあって、いまでも歌う人がたくさんいるけれど、「お猿」はなかなか選ばれないようだ。






ネット情報が氾濫している時代だけど、開示されているはずの情報ても、ネットだけでは調べられないことは、まだまだある。著名な歌人の作品であっても、こんなありさまだ。

楽譜か手元にあったら、著作権切れの歌詞、書き写すのに。(´・ω・`)


ちなみに与謝野晶子作詞の「お猿」は、JASRACの作品データベース検索では、出てこなかった。

http://www.jasrac.or.jp/

http://www2.jasrac.or.jp/eJwid/main.jsp?trxID=F00100








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