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2016年12月24日土曜日

【漫画読んだ感想日記】 椎名軽穂 「君に届け」(2)



 椎名軽穂 「君に届け」(2)   Amazon Kindle版



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二巻目は、一巻目以上に、イライラきゅんきゅんさせられました。



風早と親しくなり、矢野や吉田という、頼りがいのある同性の友人もできつつあって、幸せの絶頂のような気分でいた爽子ですが、ここで最初の試練に襲われます。


RGPなら、エリアの中ボス登場、というところでしょうか。


風早と仲良くする爽子を見て、嫉妬に駆られた女子たちが、陰湿な攻撃を仕掛けてきます。


高校生活って、サバイバルですね。(´・ω・`)


リアルにいろいろ思い出すと、漫画ほどではなくても、似たようなことはありました。





自分を安全地帯に置いたまま、ありもしない噂を流して、何の落ち度もない相手を貶める。



その噂で、相手が深く傷つくかもしれないということには一切目をつむって、考えもしない。



こういうふうに書くと、ほとんどサイコパスみたいですけど、ごく「普通」の生徒がやるんですよね、こういうことを。


普通って、何なんでしょうね。(´・ω・`)



「君に届け」で、嫉妬にかられた女子たちが爽子にした行為は、客観的に見て、犯罪の領域に入るものでした。(名誉毀損罪とか、侮辱罪とか、脅迫罪とか暴行罪とか)




漫画のなかの話とはいえ、ごく普通の女子高生に見える彼女たちの、他人の痛みに対する共感力の極端な低さに、空恐ろしいものを感じます。


他人の痛みへの共感ができない。
他人を都合良く操ることのできる。
罪悪感を持たない。

これらは、サイコパスと呼ばれる社会病質者の特徴だそうです。

強い嫉妬からくる憎悪が、普通の女子高生をも、サイコパスのようにしてしまうのでしょうか。


リアルでも、ない話ではない気がして、怖いです。





「君に届け」のお話のなかでは、爽子を支えようとする、吉田や矢野、風早の存在があって、嫉妬の女子達を撃退することができていました。


集団のなかでは、他人に対する否定的な感情と、支え合って肯定していく感情とがあって、それぞれ拮抗してバランスをとっていくものかもしれません。


恋愛もふくめて、人とつながっていく方法を学ぶことは、ほんとに大事だなと感じさせてくれる作品だなと思います。























(読書日記・マンガ)

2016年12月22日木曜日

【漫画読んだ感想日記】 椎名軽穂 「君に届け」(1)



椎名軽穂 「君に届け」(1)  Amazon Kindle版





だいぶ前から、書店で平積みになっているので気になっていました。

Kindle版の無料試し読みを利用して、読んでみて・・・・・ハマりました。


胸がキュンキュンいいます。


そして、ヒロインの黒沼爽子の置かれている状況の残酷さに、イラッとします。


ただ表情が暗いから、ストレートのロングヘアだから、人付き合いが苦手だから、みんなと言動がズレているから……

それだけのことで、クラスの全員からソフトに無視されたり、露骨に避けられたり、無責任なイジリの対象になったり。

人気者の風早君に親切にされたりしているのを見た子たちから、誹謗中傷されたりもします。


そんなことをされても、他人の悪意ではなく、悪意の裏側にある痛みや悲しみに気づいて、理解しようとします。どんなにさみしくても、つらい気持ちになっても、人を恨むということをしない人です。



そして、いつか友だちができる日を夢見て、孤独な自分を変える努力を、黙々と続けています。


とんでもない強さです。


彼女でなければ、不登校か、いまどきでしたら、最悪自殺してもおかしくなかったかもしれません。


学校での孤立ということで、新海誠作、小説「言の葉の庭」の雪野を思い出しました。


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(映画のほう、早く見たいけど、なかなか見れずにいますorz)


雪野は教師でしたが、悪意のある生徒による度の過ぎた嫌がらせや、同僚の教師などの無理解から、心身の健康を壊されてしまい、出勤できなくなりました。


物語では、「いじめ」られる側が主人公になることが多いのに、現実では、その立場はマイノリティです。マイノリティなのに、読者や視聴者は、「いじめ」られる側に深く共感して、「いじめ」る側を憎みます。


不思議ですよね。

現実には、「いじめ」られている人に共感して、「いじめ」る側と戦おうとする人なんて、滅多にいないのに。



なにはともあれ、最強の孤立者である黒沼爽子は、彼女の真価をいち早く見いだすことのできる風早君と出会います。


彼ら二人だけでなく、出てくる人々の誰もが、自分の気持ちを相手に「届け」ようとして、なかなか叶わない物語の始まりです。












(読書日記・マンガ)