2016年12月28日水曜日

【漫画読んだ感想日記】ウノハナ「銀座ネオンパラダイス」【Kindle unlimited】


ウノハナ (著) 「銀座ネオンパラダイス 」
(KARENコミックス)
                                     
Kindle unlimited

 銀座ネオンパラダイス   

















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Kindle unlimitedのリストに出ていたので、DLして読んでみたら、ボーイズラブ作品でした。(←いいわけがましい説明)。


あ、本作のジャンルに気づかずに読んだのは事実ですが、とくにこのジャンルに偏見はありません。というか、普通に読みます。いや、冊数的には普通以上に読んでいます、たぶん。


「銀座ネオンパラダイス 」は、昭和二十三年の銀座を舞台にした、恋愛漫画です。

主人公の葵は、生真面目で勤勉な性格。
破天荒な性格の鷹彦は、女性の影が途切れない放蕩生活を続けながらも、なぜか葵から離れません。

やがて、鷹彦は召集されて激戦地へ。

戦争から帰ってこない鷹彦を待ちながら、進駐軍の通訳の仕事をしていましたが、戦死の連絡すらないまま、月日が過ぎていきます。

ところが終戦後三年もたってから、女連れの鷹彦が、葵の前にひょっこり現れます。鷹彦には、すぐに東京には戻れなかった理由があったのですが、それを説明しないので、再会の場は修羅場となり、葵は鷹彦をタコ殴りに。


・・・このあとは、お互いの関係と居場所が出来ていくまでの、甘酸っぱい展開が続きます。短いお話なので、わりとあっさりハッピーエンドに至ります。読後感は爽やか。エロシーンがなければ、もっと爽やかだったことでしょう(あまりそういう場面の必要性を感じない読者です)。


読みながら、なんとなく思い出したのは、漫画「昭和元禄 落語心中」の、八雲(菊比古)と、亡き助六の若かりし頃の関係性です。

性格もちょっと似ています。生真面目で目上に愛される菊比古と、破天荒で目上に憎まれる助六。

















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こちらはボーイズラブ作品ではありませんし、八雲と助六の間にあるものは恋愛感情ではありませんが、(いや、ものすごく深層まで掘り進んだら、どうだか分かりませんけども)、相手に対する濃密な思いがお互いの中にあったことは間違いないと思います。


ネット上には、ほとんど恋愛関係と見立てた腐向け二次創作やレビューなどがたくさんある様子。やはりそういう受け止め方をした読者も多いのでしょうね。

登場人物たちの抱える闇が複雑で底なしだった「落語心中」と比べてしまうと、「銀座ネオンパラダイス」での、恋愛関係のシンプルさと、あっさり迎えるハッピーエンドは、ちょっと物足りなく思えてしまいますが、あのジャンルの作品は、約束されたハッピーエンドを素直に享受するするために読まれ、書かれているものだと思うので、これはこれでいいのだとも思います。うん。いいのです。


(バッドエンドのBLが売れた話というのを、聞いたことがない気がします。読みたくもないですけど…)
















 






(読書日記・マンガ)

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