羽生シオン(漫画)、リン・グレアム(原作)
「シチリア大富豪の誤算」 ハーレクインコミックス。
シチリアというと、とりあすず連想するのはマフィアですが、表紙の大富豪は予想にたがわずマフィアのボスでした。
ヒロインのジェマイマは、子ども好きの素朴な人柄の女性です。孤児でしたが、牧師夫妻に引き取られ、イギリスの片田舎で、つつましく幸せに暮らしていました。
ある日、ジェマイマの双子の姉だというジュリーが、突然家にやってきます。
ジュリーとジェマイマは、アルコール中毒の母親から生まれた双子でしたが、生まれてすぐに生き別れていたのでした。
ジュリーは、趣味の悪い派手な服に、ボロボロに破れた網タイツという、明らかに異様な恰好をしていましたが、牧師夫妻は娘として受け入れます。
ところがジュリーは、いったん家に入り込んでしまうと、派手に遊んで両親の財産を食いつぶし、挙句はジェマイマの恋人を寝取るなど、やりたい放題をしたのちに失踪。
そのあと一度戻ってきましたが、代理出産で産んだという赤ん坊を一家に押し付け、また消えて、三か月後に車に轢かれて死にました。
牧師一家は、ジェリーの残した大借金を返しながら、力を合わせて、ニッキーと名付けた赤ん坊を育てていました。
そこに、ニッキーの父親であるルチアーノが、リムジンに乗って、激怒モードで登場。
彼はシチリア・マフィアのボスであり、妻子を事故で失っていたため、ジュリーと代理出産の契約をしたのでした。
けれどもジュリーはジェマイマの名前を使ってルチアーノと取引をしていたので、ルチアーノはジェマイマを素行の悪い嘘つき女だと思い込んでいて、恫喝して子どもを奪い取ろうとします。
我が子同然に思ってニッキーを育てていたジェマイマは、手放すことなど考えられず、ルチアーノと言い争いますが、決着がつかず、結局ニッキーともども、ルチアーノの自宅のあるシチリアに連れていかれることに。
その自宅は、海辺にそびえる中世の古城、カステッロ・デル・ドローゴでした。
その後の展開は省略しますが、紆余曲折とすったもんだの末に、二人が結婚し、ニッキーの両親となるハッピーエンドを迎えます。
で、お話後半の舞台となる、カステッロ・デル・ドローゴですが……
シチリアの古城を検索しても、そういう名前のお城は、見つからないようです。
そして、カステッロ・デル・ドローゴで検索して出てくるのは、この作品の記事ばかり。
前回の「愛が行方不明」の「アナパムア島」と、同じような状況です。(´・ω・`)
有名なマフィア映画「ゴッドファーザー」には、Castello degli schiavi(カステッロ・デッリ・スキャッビ)が出てくるそうなので、もしかすると、そこがモデルなのかと思って、googleのストリートビューで見学にいってみたのですが・・・
塀しか、見えませんでした。(´・ω・`)
マンガに出てきたお城は、尖塔が多くて、おとぎ話に出てくるようなお城で、周囲に塀はありませんでした。どこか別のお城がモデルなのかもしれません。
カステッロ・デッリ・スキャッビは、シチリアに聳えるエトナ山の東側にあります。
世界遺産にして、ヨーロッパ最大の活火山であるエトナ山は、わりと最近も火を噴いたり溶岩流したりしているようですが、近隣の人たち、大丈夫なんでしょうか。
って、自然災害がやたらと多い日本に暮らす日本人に、言われたくないでしょうけども。(´・ω・`)
シチリアのお城については、もう少し調べてみて、何かわかったら、記事を追加します。
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