Kindle unlimitedの本をリストを眺めていたら、森博嗣 「すべてがFになる」が入っていたので、さっそくダウンロード。そして読了。
ミステリーは滅多に読みませんが、作者の森博嗣氏のエッセイをいくつか読んで、なんかとてもヘンな人だと思ったので、デビュー作とされるこの作品は読みたいと思っていました。
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なんらかの発達障害(知的な遅れを伴わない)、ギフテッド…な人々が、どっさり出てくるお話でした。
主人公の犀川助教授(いまだと准教授?)は、普段は天才性を一部封印・中和して、世間とある程度バランスを取りながら生きていける人。でも他人との感情の共有はほとんど無理。恋愛方面の情動も凍結されている様子。完全な朴念仁。変人。
わけあって、真賀田四季博士は、多重人格障害の殺人者であり、世間とは全く相容れず、離島の研究所に幽閉されながら研究生活を送っています。お話が進むにつれて、たいていの地球人が自然に持っている情愛とは根本的に性質の異なる思考で、他人との関係性を理解しているのが分かってきて、かなり不気味。作中では、この人の内面については完全には解明されず、私のような凡人の読者には不可解な部分がたくさん残ったけれども、説明されても結局分からなかった気もします。
犀川の教え子である西之園萌絵も、だいぶおかしい女性。目の前に死体があってもそれほど動じず、むしろ謎解きにワクワクするようなところがあり、お嬢様育ちのせいもあって、相当世間からズレています。犀川には、わかりやすい恋愛感情を持っている様子で、そのために、お話のなかではかなり凡庸な人物に見えてしまう。もちろん犀川はその思いには全く気づかないか、気づいていたとしても、あまり興味がない様子。
ドラマやアニメにもなっているようですが、そちらは未見。
ドラマのほうのあらすじを、検索して見てみたら、原作とはだいぶ違っているようでした。
まだKindle unlimitedに入っていないシリーズ作品を、読んでみようかどうしようか、考え中。
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