「猜忌邪曲」というのは、他人をねたみそねむ、よこしまで曲がった考えのことだそうです。
字面を見てるだけで、グロテスクに曲がって腐った精神が感じ取られる気がします。覚えたけれど、今後使うことがないといいなと、思っていたのですが……
この四字熟語にふさわしいような、いやな漫画、読んじゃいました。( ̄。 ̄;)
Kindleでロープライスだったのと、絵がいいなと思ったので、内容を調べずに、ついDLしたのですが……
中学生のいじめ…では、おさまらない話でした。
主人公は、表紙の少女。廃校の決まっている中学に転校してきて以来、クラスメートから執拗ないやがらせを受けますが、自分が耐えればいいと、ひたすら我慢しています。
あるとき父親がそれを察知して、学校側に抗議したものの、担任はすでに廃人化していて話にならず、帰り道にいじめの女子生徒たちから暴行される始末。
このあたりで、もうとてもまともに読めないと思い、端折って先をチラ見したのですが……
主人公の両親はクラスメートたちの手で焼殺。
仲のよかった妹も大怪我し、その後亡くなってしまうようです。
いじめの首謀者たちは、主人公を自殺に追い込んで、自分たちの犯罪を隠蔽しようとしたようですが、そのときに、家族を殺したのは自分たちだと口走ったため、主人公は復讐を決意。それをほとんど完遂して、最終的には自分も死亡するようです。
こんなダークすぎる中学生の世界はあり得ないと、否定してしまいたいところですが、現実に、これに近い事件が起きていることを考えると、なんとも言えない気持ちになります。
ミスミソウを読み始めて、すぐに思い出したのは、川崎の中1の男の子が殺害されてしまった事件でした。
さまざまに報道されていたことの一部を見聞きしただけですが、子供たちの心を追い込み、仲間の命を奪い、奪われるというところまで暴走させてしまう、グロテスクな構造のようなものが、似ているように感じました。
事件も、漫画も…
救いがなさ過ぎて、ただ祈るしかないような気持ちらさせられるけれども、それではいけないのだろうとも思います。
けれども、なにをしたらいいのか。
それが、分かるような作品、真っ暗なところにある人でも、どうにか希望を見いだせるようなお話を、いまは読みたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿